公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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糖尿病を防ごう

はじめに

 糖尿病は生活習慣病の一つで、近年急激に増えてきました。今から50年前、つまり昭和35年頃までの日本では、糖尿病は少ない病気と考えられていました。実際、患者数は100万人にも満たなかったと推計されています。
 では、なぜ近年急激に増えてきたのでしょうか。そのカギを握るのが生活習慣なのです。
 当時の日本は豊かになりはじめる頃で、まだ食糧事情も悪く、もちろん車社会でもありませんでした。
 しかし、経済が回復するとともに食事の内容は豊かになり、外食産業も増えました。また、交通機関も発達して車社会となり、歩くことが少なくなりました。
 こうした社会環境の変化によって、しだいに肥満傾向の人たちが増えていったのです。加えて日本人は働き者です。24時間休みなく働いては、自然な生活のリズムをくずし、慢性疲労・睡眠不足となって、ストレスを多くためるようになりました。
 しかも、現在はIT時代・コンピュータ社会とも言われ、座ったままの生活が主体になりました。「食事もしばしば便利なコンビニエンス・ストアのファーストフードで間に合わせてしまう」、そうした生活をしている人も少なくないのではないでしょうか。
 実は、こうした社会の変化が、我々日本人に大きな問題を投げかけているのです。それは、遺伝的、体質的に日本人は糖尿病をはじめとする生活習慣病になりやすい民族だということがわかったからです。
 実際、日本の糖尿病患者数は現在約700万人と推定されていますが、まだまだ増え続け、2010年までに1,000万人を突破するのではないかと言われています。しかも最近は若い人の糖尿病が増えていて、将来、糖尿病の合併症で悩む人が大幅に増えるとも予想されています。
 我々日本人は、これまで西欧の文化を積極的に取り入れ、今では経済大国とも言われるようになりました。しかし、同時に生活習慣病大国になってしまっては困りものです。糖尿病は慢性の病気で、高血圧症や高脂血症などと同様、脳卒中、心筋梗塞、目や腎臓の障害を起こす基礎疾患です。「健康寿命」つまり健康な高齢社会を築くには、糖尿病などの生活習慣病をぜひとも克服しなければならないのです。