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21世紀のたばこ対策検討会(第1回)


3-2 たばこの健康影響

たばこほど、喫煙者本人のみならず周囲の人々においても、多くの疾患と関連しているリスク要因は他にはない。


●諸外国の研究はもとより、我が国の疫学研究においても、喫煙と種々の疾患との関連が明らかにされ(表1)1.2 、喫煙本数が多いほど、また、喫煙開始年齢が早いほどリスクが高まる。女性の喫煙は、男性と同様の喫煙関連疾患に加えて、女性特有の疾患のリスクを高め、妊婦の喫煙は次の世代(胎児)に対しても害を及ぼす

●我が国の最近の疫学研究では、喫煙は若年群(30-60歳)の総死亡率を高め、循環器疾患の死亡リスクは、男性若年群において喫煙者は非喫煙者の7倍、1日41本以上喫煙では10倍であった 。30-74歳の脳卒中死亡リスクは、男性では1日21本以上喫煙で非喫煙者の9倍、女性では喫煙者は非喫煙者の3倍であった。

●先進7カ国会議医学部会の分科会であるEvidence Based Medicine部会では、医学における証拠能力の指標として対照群を有する疫学研究を最も根拠のあるものとする評価方式を採用している(表2)


表2 証拠の質の評価方式

T: 最低1つ以上の、正しくデザインされた無作為コントロール研究所から得られた証拠。
U-1:無作為ではないがよくデザインされたコントロール研究所から得られた証拠。
U-2:1つ以上の施設または調査団体による、よくデザインされたコホート研究または症例対照研究から得られた証拠。
U-3:介入する場合としない場合についての、数回の連続の調査から得られた証拠。
V:臨床的経験、記述的研究、熟達した委員会の報告に基づいた、社会的地位のある権威者の意見、

[U.S PreventiveServicesTask Force, 1989]