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Respiratory Health Effects of Passive Smoking: Lung Cancer and Other Disorders

(受動喫煙の呼吸器系への健康影響:肺がんとその他の疾患)の要約

米国環境保護局(EPA)1993年

 近年、事実上どこにでもある室内汚染物質である、環境たばこ煙(ETS; environmental tobacco smoke)の健康への影響に関心が高まっており、また、ETSの健康影響のデータが数多く集積してきた。このため、米国環境保護局(EPA; U.S. Environmental Protection Agency)は、今までのデータの批判的レビューに基づき、数多くの疫学的知見に主眼をおいて、ETSの呼吸器への健康影響についての分析的危険度認定を人口危険評価を実施した。EPAはその結果、米国におけるETSへの広範な曝露が、以下のような公衆衛生上深刻な問題を引き起こしていると結論づけた。また、EPAはETSを「グループA発がん物質」(人に発がん性が認められる)と分類し、環境において規制の対象とすべきとしている。


(1) 成人の場合:ETSは肺がんの原因となり、米国の非喫煙者に毎年3000人の肺がん死をもたらしている。

(2) 小児の場合:

  • ETSは、気管支炎や肺炎のような下部呼吸器疾患の危険を増し、18ヶ月未満の乳幼児の年間15万〜30万人の患者がETSによるものと試算した。
  • ETSは、中耳に分泌液を増やし、上気道刺激症状そして肺機能の軽度の低下の原因となっている。
  • ETSは、喘息小児の発作の回数を増やし、症状増悪の原因となっている。ETSによって、20万〜100万人の小児喘息が悪化していると試算した。
  • ETSは、今まで喘息症状のなかった小児を、新たに喘息患者とする危険性を持っている。