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連邦食品医薬品局(FDA)のたばこ規制について      アメリカ合衆国

 1996年8月23日、米国クリントン大統領は「子供と青少年を守るために紙巻たばこと無煙たばこの販売・流通を規制する規則」を大統領命令として発表した。既に、1995年8月に「規制案」が公表されており、国民の幅広い意見を収集した上で、最終版としてとりまとめたものである。1997年2月28日、8月28日、1998年2月28日の3段階で施行される。

青少年のたばこ製品への接近を減らすために(販売規制)

  • たばこ製品の購買可能な最低年齢は18歳
  • 自動販売機及びセルフサービス販売の禁止(例外は、18歳未満の者が全く利用できないようなある種のナイトクラブや成人指定の施設)
  • 「子供向け」の包装、ばら売り、無料見本の禁止
  • 通信販売は許可

青少年に対するたばこ製品のアピールを減らすために(広告規制)

  • 学校や運動場から半径330メートル以内での看板の禁止
  • その他の看板、屋外及び店内の広告は黒白の文章のみに制限(例外は、成人指定の施設では、外部から見えず取り外せなければ、色や画像は許される)
  • 若者が主要な読者層である(15%以上または200万人以上)出版物における広告は黒白の文章のみに制限
  • ブランド名を冠したスポーツやその他のイベント(自動車や集団競技を含む)の後援の禁止、会社名を冠した後援のみ許される
  • 帽子、Tシャツ、スポーツバッグなどにブランド名をつけることを禁止

青少年にたばこの健康に対するリスクについて教育するために(教育啓蒙)

 規制案においては、国家的な教育キャンペーンを実施するために、たばこ製造業者に年間1億5000万ドルの基金を支払うことを要求している。
 FDAは、1995年8月、連邦食品医薬品化粧品法第518条を用いて提案された教育施策の目標を遂行する予定である。この条項の権限において、FDAは6社のたばこ会社に対し、青少年に対するたばこ販売金額の相当割合を用いて、これらの会社の製品を使用することの健康リスクについて、青少年を教育するよう要請することを提案する予定である。

<法律的根拠>
 FDAは、紙巻きたばこ及び無煙たばこをニコチン、すなわち、依存性とその他の重要な薬理学的作用をもたらす薬物、の供給装置であると結論した。
連邦食品医薬品化粧品法は、ある製品が「体の構造や何らかの機能に影響を与えることを意図された」商品(食物以外)ならば医薬品あるいは器具機械である、と規定している。

紙巻きたばこ及び無煙たばこに含まれるニコチンは、「体の構造や何らかの機能に影響を与える」ものである。何故ならば、
…これらの製品に含まれるニコチンは、依存性を引き起こし維持する。
…これらの製品に含まれるニコチンは、鎮静及び刺激などその他の精神変容作用をもたらす。
…これらの製品に含まれるニコチンは、体重を抑制する。

紙巻きたばこ及び無煙たばこの製造業者は、これらの作用を「意図している」ものである。何故ならば、
…依存性と薬理学的作用は非常に広く知られ認知されており、分別のある製造業者ならば、消費者がこれらの作用を目的としてその製品を使用することは予見できる。
…消費者は、これらの製品を、主に薬理学的作用を目的として使用している。
…製造業者は、これらの製品に含まれるニコチンが薬理学的作用をもたらし、消費者はその製品を、主に薬理学的作用を得るために使用することを認識している。
…薬理学的に活性のある用量のニコチンを消費者に供給するためのこれらの製品のデザインは、結果として、消費者におけるニコチンへの依存性が必ず維持される。