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たばこ流行の抑制 たばこ対策と経済

付録

たばこ課税:IMF(国際通貨基金)の見解

 たばこ物品税の引き上げは、財政赤字削減のため追加税収の導入が必要な国において、IMFの支援による安定化プログラムの一環として実施されることが多い。たばこ物品税率引き上げの第一の目的は税収の拡大にあるが、たばこ消費の低下により保健面での恩恵も得られる。
たばこ税率の設定にあたっては、密輸の影響や、越境売買、フェリーや飛行機内での免税品の購入など、いくつかの要素を考慮することが各政府に求められる。たばこの密輸を減らすことは、物品税収の拡大だけでなく、所得税や付加価値税などの税収の損失(闇取引が行われる分、合法的取り引きが減ってしまう)を減らすという点からも、政府のためになる。結局、たばこ物品税の税率には、現地消費者の購買力や近隣国家の税率に加え、何よりも遵守を強制する税務当局の能力と意思が反映されなければならない。
たばこ物品税の体系については、課税対象を全種類のたばこ、すなわち紙巻たばこ、葉巻、パイプたばこ、かぎたばこや噛みたばこ、手巻たばこにすべきである。最善の国際慣行は、輸入に課税し輸出を無税にすることにより、仕向地において物品税を課すやり方である。
物品税は、従量税でも従価税でも構わない。たばこの消費削減が一番の目的の場合には、従量物品税を採用して、たばこ1本ごとに同一の税を課すという強力なやり方を取ることができる。また、従量税なら課税製品の数量を決定するだけですむので、管理が簡単である。しかし、インフレへの対応という点では、かなり頻繁に調整したとしても従価税にかなわない。
国内のたばこ物品税を管理するには、納税者の登録、申告と納税、未納分の回収、監査、納税者サービスなど統合的な戦略が必要である。発展途上国や移行国の場合には、たばこ生産施設を域外適用扱いとし、通関税に似た物品税管理を行う必要がありうる。この場合、税務当局は生産施設を出入りする出荷物を管理することになる。
物品税印紙は物品税を確実に納付させたり、ある法域の税金を支払った物品を他の法域に出荷させないためには役立つ。しかし、印紙の導入は課税物品の製造者に多大なコストを強いることになる。印紙の利用状況を小売レベルで監視しない限り、印紙による管理の目的はほとんど果たせない。





付録B

背景報告書

 以下の背景報告書の一部が、Prabhat Jha、Frank Chaloupka 編『Tobacco Control Policies in Developing Countries(発展途上国のたばこ抑制政策)』として、Oxford University Pressより近く出版される。

・Bobak, Martin, Prabhat Jha, Son Nguyen, and Martin Jarvis. Poverty and Tobacco.
・Chaloupka, Frank, Tei-Wei Hu, Kenneth E. Warner, Rowena van der Merwe, and Ayda Yurekli. Taxation of Tobacco Products.
・Gajalakshmi, C.K., Prabhat Jha, Son Nguyen, and Ayda Yurekli. Patterns of Tobacco Use, and Health Consequences.
・Jha, Prabhat, Phillip Musgrove, and Frank Chaloupka. Is There a Rationale for Government Intervention?
・Jha, Prabhat, Fred Paccaud, Ayda Yurekli, and Son Nguyen. Strategic Priorities for Governments and Development Agencies in Tobacco Control.
・Joossens, Luk, David Merriman, Ayda Yurekli, and Frank Chaloupka. Issues in Tobacco Smuggling.
・Kenkel, Donald, Likwang Chen, Teh-Wei Hu, and Lisa Bero. Consumer Information and Tobacco Use.

・Lightwood, James, David Collins, Helen Lapsley, Thomas Novotny, Helmut Geist, and Rowena van der Merwe. Counting the Costs of Tobacco Use.
・Merriman, David, Ayda Yurekli, and Frank Chaloupka. How Big Is the World-wide Cigarette Smuggling Problem?
・Novotny, Thomas E., Jillian C. Cohen, and David Sweanor. Smoking Cessation, Nicotine Replacement Therapy, and the Role of Government in Sup-porting Cessation.
・Peck, Richard, Frank Chaloupka, Prabhat Jha, and James Lightwood. Cost-Benefit Analysis of Tobacco Consumption.
・Ranson, Kent, Prabhat Jha, Frank Chaloupka, and Ayda Yurekli. Effectiveness and Cost-effectiveness of Price Increases and Other Tobacco Control Policy Interventions.
・Saffer, Henry. The Control of Tobacco Advertising and Promotion.
・Sunley, Emil M., Ayda Yurekli, and Frank Chaloupka. The Design, Administration, and Potential Revenue of Tobacco Excises: A Guide for Developing and Transition Countries.
・Taylor, Allyn L., Frank Chaloupka, Emmanuel Guindon, and Michaelyn Corbett. Trade Liberalization and Tobacco Consumption.
・Van der Merwe, Rowena, Fred Gale, Thomas Capehart, and Ping Zhang. The Supply-side Effects of Tobacco Control Policies.
・Woollery, Trevor, Samira Asma, Frank Chaloupka, and Thomas E. Novotny. Other Measures to Reduce the Demand for Tobacco Products.
・Yurekli, Ayda, Son Nguyen, Frank Chaloupka, and Prabhat Jha. Statistical



付録C

謝辞

 本報告書の作成にあたっては、多方面にわたる個人や団体からアイデアや技術指導、ご批評をいただき、それを大いに役立てさせていただいた。各章への貢献については、参考文献の項に謝意を記している。背景報告書または概略報告書の校閲者は以下の通りである。また、一連のコンサルティングにより、貴重なご意見を頂戴した。

A. 背景報告書または概略報告書の校閲者

Iraj Abedian, Samira Asma, Peter Anderson, Enis Baris, Howard Barnum, Edith Brown-Weiss, Neil Collishaw, Michael Ericksen, Christine Godfrey, Robert Goodland, Ramesh Govindaraj, Vernor Griese, Jack Henningfield, Chee-Ruey Hsieh, Teh-Wei Hu, Gregory Ingram, Paul Isenman, Steven Jaffee, Dean Jamison, Michael Linddal, Alan Lopez, Dorsati Madani, Will Manning, Jacob Meerman, Cyril Muller, Philip Musgrove, Richard Peck, Richard Peto, Markku Pekurinen, John Ryan, David Sweanor, John Tauras, Joy Townsend, Adam Wagstaff, Kenneth Warner, Trevor Woollery, Russell Wilkins, Witold Zatonski, Barbara Zolty, and Mitch Zeller

B. コンサルティング

1. 中国、北京で開催された「第10回たばこか健康か世界会議」で、1997年8月27日、報告書草案の骨子と主要な経済問題に関する検討が行われた。後援 世界銀行。 
議長 Thomas Novotny

参加者 Iraj Abedian, Frank Chaloupka, Simon Chapman, Kishore Chaudhry, Neil Collishaw, Vera Luisa da Costa y Silva, Prakash Gupta, Laksmiati Hanafiah, Natasha Herrera, Teh-Wei Hu, Desmond Johns, Prabhat Jha, Luk Joossens, Ken Kyle, Eric LeGresley, Michelle Lobo, Judith Mackay, Patrick Masobe, Kathleen McCormally, Zofia Mielecka-Kubien, Rafael Olganov, Alex Papilaya, Terry Pechacek, Milton Roemer, Ruth Roemer, Lu Rushan, Cecilia Sepulveda, David Simpson, Paramita Sudharto, Joy Townsend, Sharad Vaidya, Rowena Van Der Merwe, Kenneth Warner, Shaw Watanabe, David Zaridze, and Witold Zatonski

2. 南アフリカ、ケープタウンのケープタウン大学で開催された会議「たばこの経済学 適正な政策ミックスに向けて(The Economics of Tobacco: Toward an Optimal Policy Mix)」で、1998年2月20日、背景報告書の骨子と内容について初めて検討が行われた。後援 ローザンヌ大学社会予防医学研究所、ケープタウン大学
議長 Paul Isenman

参加者 Iraj Abedian, Judith Bale, Enis Baris, Frank Chaloupka, David Collins, Neil Collishaw, Brian Easton, Helmut Geist, Chee-Ruey Hsieh, Teh-Wei Hu, Prabhat Jha, Luk Joossens, Kamal Nayan Kabra, Pamphil Kweyuh, Helen Lapsley, Judith Mackay, Eddie Maravanyika, Sergiusz Matusia, Tho-mas Novotny, Fred Paccaud, Richard Peck, Krzysztof Przewozniak, Yussuf Saloojee, Conrad Shamlaye, Timothy Stamps, Krisela Steyn, Frances Stillman, David Sweanor, Joy Townsend, Rowena Van Der Merwe, Kenneth Warner, and Derek Yach

3. 経済学者による専門的検討会議
1998年11月22日日から24日、スイスのローザンヌにて。後援 ローザンヌ大学社会予防医学研究所、世界銀行
議長  Felix GutzwillerおよびFred Paccaud

参加者 Iraj Abedian, Nisha Arunatilleke, Martin Bobak, Phyllida Brown, Frank Chaloupka, David Collins, Jacques Cornuz, Christina Czart, Nishan De Mel, Jean-Pierre Gervasoni, Peter Heller, Tomasz Hermanowski, Alberto Holly, Teh-Wei Hu, Paul Isenman, Dean Jamison, Prabhat Jha, Luk Joossens, Jim Lightwood, Helen Lapsley, David Merriman, Phillip Musgrove, Son Nguyen, Richard Peck, Markku Pekurinen, Thomson Prentice, Kent Ranson, Marie-France Raynault, John Ryan, Henry Saffer, David Sweanor, John Tauras, Allyn.93 ACKNOWLEDGMENTS Taylor, Joy Townsend, Rowena van der Merwe, Kenneth Warner, Trevor Woollery, and Ayda Yurekli

4. 外部の専門家による検討
1999年3月17日、ワシントンDCにて。後援 米国疾病管理予防センターOffice on Smoking and Health 
議長 Michael Ericksen 

参加者 Iraj Abedian, Samira Asma, Judith Bale, Enis Baris, Phyllida Brown, Frank Chaloupka, Peter Heller, Paul Isenman, Prabhat Jha, Nancy Kaufman, Thomas Loftus, Judith Mackay, Caryn Miller, Rose Nathan, Son Nguyen, Fred Paccaud, Anthony So, Roberta Walburn, Kenneth Warner, Trevor Woollery, Derek Yach, and Ayda Yurekli.

別紙D 

所得と地域による世界の分類(世界銀行による分類)

東アジア、太平洋 ヨーロッパ、中央アジア ラテン・米国、カリブ海地域 中東、北アフリカ 南アジア サハラ以南のアフリカ OECD加盟の高所得国 その他の高所得国
低所得国
カンボジア
中国
ラオス人民民主共和国
モンゴル
ミャンマー
ベトナム
アルメニア
アゼルバイジャン
ボスニア・ヘルツェゴビナ
キルギス共和国
モルドバ
タジキスタン
ガイアナ
ハイチ
ホンジュラス
ニカラグア
イエメン共和国 アフガニスタン
バングラデシュ
ブータン
インド
ネパール
パキスタン
スリランカ
アンゴラ
ベニン
ブルキナファソ
ブルンジ
カメルーン
中央アフリカ
チャド
コモロ
コンゴ
コンゴ共和国
コートジボワール
赤道ギニア
エリトリア
エチオピア
ガンビア
ガーナ
ギニア
ギニアビサウ
ケニア
レソト
リベリア
マダガスカル
マラウイ
次ページへつづく

所得と地域による世界の分類(世界銀行による分類)(つづき)

東アジア、太平洋 ヨーロッパ、中央アジア ラテン・米国、カリブ海地域 中東、北アフリカ 南アジア サハラ以南のアフリカ OECD加盟の高所得国 その他の高所得国
低所得国(つづき)
マリ
モーリタニア
モザンビーク
ニジェール
ナイジェリア
ルワンダ
サントメプリンシペ
セネガル
シエラレオネ
ソマリア
スーダン
タンザニア
トーゴ
ウガンダ
ザンビア
ジンバブエ
下位中所得国
フィジー
インドネシア
キリバス
北朝鮮
マーシャル諸島
ミクロネシア連邦
ミクロネシア連邦
パプアニューギニア
フィリピン
サモア
ソロモン諸島
タイ
トンガ
バヌアツ
アルバニア
ベラルーシ
ブルガリア
エストニア
グルジア
カザフスタン
ラトビア
リトアニア
マケドニア
ルーマニア
ロシア連邦
トルコ
トルクメニスタン
ウクライナ
ウズベキスタン
ユーゴスラビア連邦共和国
ベリーズ
ボリビア
コロンビア
コスタリカ
キューバ
ドミニカ
ドミニカ共和国
エクアドル
エルサルバドル
グレナダ
グアテマラ
ジャマイカ
パナマ
パラグアイ
ペルー
セントビンセント
グレナディーン
スリナム
ベネズエラ
アルジェリア
エジプト-アラブ共和国
イラン・イスラム共和国
イラク
ヨルダン
レバノン
モロッコ
シリアアラブ共和国
チュニジア
ヨルダン川西岸・ガザ
モルディブ ボツワナ
カボベルデ
ジブチ
ナミビア
スワジランド
上位中所得国
米国領サモア
マレーシア
パラオ
クロアチア
チェコ共和国
ハンガリー
マン島
マルタ
ポーランド
スロベキア共和国
スロベニア
アンティグアバーブーダ
アルゼンチン
バルバドス
ブラジル
チリ
グアドループ
メキシコ
プエルトリコ
セントキッツネビス
セントルシア
トリニダードトバコ
ウルグアイ
バーレーン
リビア
オマーン
サウジアラビア
ガボン
モーリシャス
マヨット
セーシェル
南アフリカ
高所得国
オーストラリア
オーストリア
ベルギー
カナダ
デンマーク
アンドラ
アルーバ
バハマ
バミューダ
ブルネイ
次ページへつづく

所得と地域による世界の分類(世界銀行による分類)(つづき)

東アジア、太平洋 ヨーロッパ、中央アジア ラテン・米国、カリブ海地域 中東、北アフリカ 南アジア サハラ以南のアフリカ OECD加盟の高所得国 その他の高所得国
高所得国(つづき)
フィンランド
フランス
ドイツ
ギリシア
アイスランド
アイルランド
イタリア
日本
韓国
ルクセンブルグ
オランダ
ニュージーランド
ノルウェー
ポルトガル
スペイン
スウェーデン
スイス
英国
米国
ケイマン諸島
チャネル諸島
キプロス
フェロー諸島
フランス領ギニア
フランス領ポリネシア
グリーンランド
グアム
香港
イスラエル
クウェート
リヒテンシュタイン
マカオ
マルチニク
モナコ
オランダ
アンティル
ニューカレドニア
北マリアナ諸島
カタール
レユニオン
シンガポール
アラブ首長国連邦
バージン諸島(米)
出典:World Bank, 1998


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