公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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貯筋運動ステーションの効果

~毎日コツコツ貯めることが大切~

筋力を向上させるためには、日常生活において発揮される筋活動量以上の強度の条件を満たすことが必要です。これまでの福永らの研究結果によると、日常生活における筋活動量はほとんどが最大筋力の5%以下の強度で、歩行動作等においても下肢筋群は30%未満の筋活動量しか示していないことが確かめられています。したがって、下肢筋にトレーニング効果が期待できる運動様式としては、通常歩行に見られる以上(30%以上)の強度条件を満たす運動を日常生活の中に組み込む必要があります。このような筋力トレーニングの強度の条件を満たす運動を、自宅で特別な器具なく、簡単に実施できれば、一般の高齢者に活用されることが期待されます。

そこで、貯筋運動プロジェクトでは、自体重を利用して効果的な筋力維持・アップのできる筋力トレーニングプログラム「貯筋運動」を、地域のスポーツの中核を担う総合型地域スポーツクラブと、健康づくりのための運動指導者である健康運動指導士を組み合わせ、週1回程度、貯筋運動を中心とする集合型運動教室“貯筋運動ステーション”を設置しました。このステーションの特徴は、住民の「身近」で「継続可能」な場を確保するとともに、疾病、障害を持つことが多くなる高齢者でも「安全」に、「効果」を上げられる指導を実現できたことです。

本研究プロジェクトおよびこれまでの福永らの研究結果から、以下の点が明らかになりました。

  1. 加齢とともに筋萎縮が生じるが、大腿四頭筋の萎縮が最も著しく、50歳以降は年間約1%の萎縮が見られる。
  2. 大腿四頭筋は歩行や椅子立ち上がりなど日常生活を遂行するに最も必要な筋群であるので、この筋の萎縮は正常な日常生活を保障できないことを意味する。
  3. 大腿四頭筋の筋厚(BMIあたり)が1.0以下になると歩行が困難になる。

    [大腿部筋厚÷BMIに見られる年齢変化]
  4. 大腿四頭筋の筋萎縮を防ぐには、簡単に実施可能な筋力トレーニング(貯筋運動プログラム)の実施が望まれる。

貯筋運動ステーションによる身体・体力の前後変化

貯筋運動ステーションによる脚伸展力の変化

[貯筋運動ステーションによる脚筋力の前後比較]

貯筋運動ステーションによる皮下脂肪と筋肉の変化

[貯筋運動ステーションによる皮下脂肪と筋肉の変化(男性73歳・大腿部前面の超音波画像)]

報告書