第9回たばこと健康世界会議決議
(フランス・パリ)1994年10月14日
本会議において、以下の事項を決議する。
- 全ての国はたばこ規制のための国際戦略を実行する。
- ドイツ首相、英国首相、オランダ首相に対して、本会議の議長からの正式な書簡及び本会議参加者からの書簡により、それぞれの政府が欧州連合におけるたばこ広告規制に関する指令の実施を阻止した行為は、国際的なスキャンダルであり、欧州連合の全ての国民のみならず、例えば欧州連合を公衆衛生面での模範と見ている全ての発展途上国の市民の健康を損なう行為であることを知らしめるべきである。
- たばこ規制のための国際戦略(別紙)は、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパの全ての政府により実行されるべきである。さらに、国境をまたがるたばこ会社(中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ地域でのたばこ生産能力の大半を支配している)の本部がある西側ヨーロッパ各国政府は、たばこの流行を終わらせるための責任を分かち合い、また、当地域の政府が戦略を実行するにあたり支援を行うべきである。
- 本会議はさらに、以下のことを決議する。
- たばこ製品の免税販売は禁止するべきである。
- 各国政府、保健省及びWHOは、第9回たばこと健康世界会議で採択されたたばこ規制のための国際戦略(別紙)の実施の一助として、たばこ規制のための国際条約を起草し国連に採択させるための行動に直ちに着手するべきである。
- 全ての宗教団体の指導者は、たばこによる健康に対する危険から人類を守るため、公的な態度を決定し、そのための行動をとるべきである。
- たばこ規制のための回教徒会議を発足させるべきである。
- 政府はたばこ消費を減少させる手段の一つとして、包装の無地化を採用するべく主導的対策を推進するべきである。
- 情報やデータ交換の重要性に照らし合わせ、欧州委員会は、BASP(European Bureau for Action on Smoking Prevention、喫煙予防活動のための欧州事務局)のサポートを支援し、BASPが欧州連合の中で、たばこ政策に引き続き大きな寄与ができるようにすることを強く要請する。
<別紙>たばこ規制のための国際戦略
たばこ問題に対処する方法は、総合的で長期的なものでなければならない。従って、以下の個々の行動をそのような戦略の基盤にするべきである。
1. 全ての直接的及び間接的なたばこ製品の広告と販売促進活動を禁止する法律の制定。
2. たばこの販売促進活動と販売から、青少年を守る法律の制定。
3. たばこを吸い始めないように、また吸い続けないようにするための政策。例えば、
- 青少年と成人に対する徹底的な健康教育と啓発普及。
- 禁煙希望者に対する広範な援助。
4. 全てのたばこ製品の生産と使用の意欲をそぐようにさせる経済的政策。例えば、
- インフレーションや可処分所得の上昇を上回るたばこの漸進的かつ大幅な増税を行い、その税金の一定割合をたばこ規制の目的に配分する。
- たばこ耕作者に対する補助金と保護を中止し、それに代わる経済的、農業的、及び国際貿易政策を発展させることによって、たばこ生産と販売の意欲をそぐようにするための行動を起こす。
- たばこをその国の物価指数からはずす。
- たばこ製品の密輸を制圧する方策をとる。
5. 効果的な有害表示ならびにたばこ製品の包装及びまだ認められている販売促進物の規制。
6. たばこ製品のタール・ニコチンの含有量を規制する政策。
7. 人々の健康と権利を守るために、全ての共同生活環境からたばこの煙を追放する公共政策。
8. 多国籍たばこ産業の将来へ向けての市場開発を阻止する政策。
9. たばこの世界的大流行を各国が効果的に監視し、上記のたばこ規制対策を強制力をもって実施すること。