
たばこが燃えて出る「煙」には、実は4000種類以上の化学物質が含まれていて、そのうち発がん性が確認されているものだけでも200種類以上あり、たばこを吸う人ががんで死亡する割合は吸わない人に比べて非常に高くなっています(表参照)。
| 肺がん | 4.5倍 |
| 口腔・咽頭がん | 2.9倍 |
| 喉頭がん | 32.5倍 |
| 食道がん | 2.2倍 |
| 肝臓がん | 2.1倍 |
| 脾臓がん | 1.6倍 |
たばこの「煙」は粒子相と気相からなっていて、粒子相全体をタールといいます。これは肺の中で固まって粘着性のヤニ状のものになってがんを発生させるものであり、その中にはたばこを吸わずにはいられない癖がつくニコチンや砒素、ビレン、カドミウム等の有害物質が含まれています。また気相にも血液中の血色素(ヘモグロビン)と結びついて血液中の酸素の量を少なくし、心臓の動きなどを不十分にする一酸化炭素や窒素化合物、アンモニア、アセトアルデヒド等の有害物質が含まれています。
なお、たばこに表示されているタールの量は、機械喫煙によってガラス繊維フィルターで採った粒子相から、水分とニコチンを抜き出した残りをタールの量(1本あたり)として表示しています。
たばこの煙は、喫煙時にたばこの中を通過して吸い込まれる「主流煙」とたばこを吸った人から吐き出される「呼出煙」、火のついた先から立ち上がる「副流煙」に分けられます。本人がたばこを吸わなくても周囲の人のたばこの副流煙や呼出煙を吸うことによって、気づかないうちにたばこを自分で吸っているのと同じようにたばこの影響を受けます。これを「受動喫煙(間接喫煙)」といいます。
例えば、夫が一日20本以上たばこを吸う場合、たばこを吸わない妻が肺がんで死亡する危険は、夫が吸わない場合に比べて約2倍も高くなります。