もどる



第14回

厚生省保健医療局健康増進栄養課

「健康推進国際フォーラム'96東京」開催される

 東京都と(財)健康推進財団等の主催による「健康推進国際フォーラム96東京」が、9月9日、10日の両日、東京ビッグサイトで開催され、延べ1,865名が参加しました。

 このフォーラムでは、「健康都市東京をめざして〜21世紀の健康づくりを考える」をテーマに、国内外の大都市から、健康づくり活動を積極的に実践している著名な方々を招いて、特別講演やパネルディスカッションが行われました。

 1日目のセッションでは、「分煙をどう進めるか」というテーマで、淺野牧茂日本女子大教授を座長に進められました。最初にブリュッセル消費者組織研究センターのルークジョセンス氏から「ヨーロッパにおいては、最近10年の間に、公共の場所での喫煙規制導入を政府及び公共団体へ求める運動が高まった。その結果、欧州共同体の全加盟国において、公共の場所での禁煙や喫煙の規制が進んだ」と説明がありました。次に銀座第一ホテル総支配人の小林道太郎氏がホテルでの分煙状況について報告し、ホテルでの分煙がある程度進んできた要因は、利用者から「どこにいてもきれいな空気が吸いたい」という要望が外国人をはじめ、国内の利用者からもあった結果としています。今後は、公共の場所を提供する事業者の努力と「健康」を強く意識する利用者の増加、喫煙者のマナーの浸透とがかみあって、ホテルでの分煙が推進されていくであろうと述べました。

 ついで、行政の立場から、厚生省健康増進栄養課の笹本健課長が、たばこと健康に関する社会的関心の高まりを背景として、平成7年度に厚生省と労働省がそれぞれ公共の場所や職場におけるガイドラインを策定し、国ではそれを踏まえて今後公共の場所での分煙化の推進を図っていくと説明しました。また、21世紀に向けて、より効果的なたばこ対策を推進していくため、市町村に対する財政的支援等も検討しており、関係省庁、自治体、関係団体、さらには国民も含めて連携を取りながら分煙化を推進していく必要があると強調しました。

 最後に、JR仙台病院保健管理部長の山本時子氏が職場における分煙化の取組みとして、JR東日本東北地域本社では、仕事の場ではたばこを吸わないルールを確立させ、分煙化に成功した例を報告しました。また、職場の喫煙対策を進めるためには、安全衛生委員会を機能させること、職場の産業医が指導的役割を果たすことが重要であると述べました。

 活発な討議の後、淺野座長が大都市における健康づくりの一環として、あらゆる生活空間での分煙の実施は不可欠であり、受動喫煙の完全防止を実現するためには、本セッションで示された情報を有効に活用すべきであるとまとめました。



フォーラムでの特別講演