
平成8年2月4日、東京において、厚生省と日本食生活協会の主催により、「たばこ対策指導者研修会」が開催されました。
これは、たばこが喫煙者自身だけでなく、周囲の非喫煙者へも悪影響を及ぼすことが認められていること、特に妊産婦や未成年者は深刻な健康影響を受けることが示されていることから、平成8年度から(財)日本食生活協会に依託して関始した「妊娠中の喫煙防止対策事業」と「禁煙指導者研修事業」の一環として開催されたものです。
研修会には、全国の地方自治体からたばこ対策に従事している医師や保健婦、栄養士などの行政関係者97名に加え、地域のボランティアである食生活改善推進員56名の合計153名が出席しました。
プログラムは、笹本健健康増進栄養課長の開会挨拶が行われた後、4名の講師による禁煙指導をテーマとした講演とディスカッションが進められました。4名の講師の演題は以下のとおりです。
- 渡辺 昌(東京農業大学農学部公衆栄養学教授)
- 元国立がんセンター疫学部長、元喫煙と健康WHO研究協カセンター長であり、がんの疫学に基づき、たばこの健康影響について解説した。
- 宮崎恭二東京衛生病院人事課長、日本禁煙協会会長、タバコと健康全国協議会事務局長)
- 長年にわたり、東京衛生病院において行ってきた禁煙指導の経験をもとに、たばこの歴史や禁煙指導について解説した。
- 島本郁子(奈良県立医科大学看護短期大学教授・同医科大学産婦人科非常勤請師)
- 長年産婦人科医として携わってきた医療の現場での経験の話や、毛髪中のニコチン濃度測定による、喫煙の胎児への影響を解説した。
- 小林賢二(群馬県立高崎工業高等学校教諭)
- オーバーへッドを使用し、ミミズやアサガオの汁等の実験を通して、たばこの影響を目で見える形で楽しく解説した。
なお、出席者からは、日頃聞くことのできない先生方の話を聞くことができたこと、日常的には目にすることのないものを実験を通して目で確認できたこと、また先生方の熱心なお話に自らも真剣に取り組まなければならないことを実感したこと、そしてできるだけ多くの人にこのような機会を経験してもらうために、毎年開催してぼしいこと等の声が多くあった一方で、国の動き、とりわけ省庁間の連携についての話が聞きたかったという声もありました。この点については、次回に期待されるところです。