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第32回

厚生省保健医療局地域保険・健康増進栄養課

禁煙、あなたもやってみませんか?

去る5月31日は世界禁煙デーでした。厚生省では、5月31日から6月6日までを 禁煙週間としてさまざまな普及啓発を行いましたが、これを機にたばこをやめようと考えた喫煙者の方もたくさんいたのではないかと思います。果たして、結果はどうでしようか。たとえ禁煙に失敗していたどしても、悔やむことはありません。禁煙はまたいつでも始められます。そこで今回は、禁煙でよく出る質問とそれに対する回答をつづってみました。

 

Q:

たばこをやめれば元の身体に戻れるのでしようか?

A:  これまでに発表されてきた多くの研究成果を総合すると、どのような年齢の人にも、また病気や症状の有無にかかわらず、禁煙は健康上の利益をもたらすばかりでなく、喫煙を続けた場合よりも肺がんや心筋梗塞などの危険性が低下することが知られています。
 また、禁煙した人と同じ空間でそれまで煙を吸わされてきた家族や同僚にも、健康上の利益がもたらされることになります。
 たとえ短期間で終わってしまったとしても、禁煙しようとすることは大事です。

Q:

たばこをやめる方法は?

A:

 いろいろありますが、大きく分けて「減煙法」と「断煙法」があります。
 減煙法は、徐々に本数を減らしていく方法です。イライラなどの症状は少ないですが、一日10本以下まで減ってくると、たばこを吸いたいという欲求に悩まされるようになり、完全禁煙が難しいといわれています。
 断煙法は、禁煙実行の日を決めて、その日から一切たばこを断つ方法です。禁煙成功率は比較的高いのですが、離脱症状(禁断症状)が強く出ることが知られています。
 そこで最近では、この2つの方法のよい点を組み合わせて、1〜2週間かけてたばこの本数を減らし(準備期)、ある日(禁煙開始日)を境に一気にたばこを断つという方法が取られるようになってきました。
 禁煙開始日は、次のような日を選ぶとよいでしょう。
  @仕事が一段落した時など、時間に余裕がある時
  A夏休みやお正月など連休にあたる日
  Bお酒を飲む機会の少ない時
  C誕生日や結婚記念日など特別の意味のある日

Q:

禁断症状にはどう対処すればよいのでしよう?

A:

 人により強弱はありますが、禁煙するとさまざまな禁断症状が出現します。ニコチン漬けになっていた体の中からニコチンが抜け出すために見られるもので、通常禁煙後3日以内にピークとなりますが、だいたい1週間、長くても2、3週間で消えてしまいます。
 よくある症状としては、たばこが吸いたくてたまらない、イライラする・落ち着かない、集中できない、体がだるい・眠い、眠れない、便秘などです。
 吸いたい気持ちを抑えるための方法には、次のようなものがあります。  
@ 喫煙具(たばこ、ライター、灰皿など)をすべて処分する
A 喫茶店・パチンコなどたばこを吸いたくなる場所に行かない
B たばこを吸う人や場面(食後・宴席など)をなるべく避ける
C たばこの代わりに深呼吸、水を飲む、散歩する、体を動かす、歯磨きガムをかむ、歯を磨く、シャワーを浴びるなどをやってみる

Q:

たばこをやめると太りませんか?

A:

 すべての人が太るわけではありませんが、データで見る限り、禁煙すると太るケースが多いのは事実です。太る人では、平均2〜4kgの増加が見られます。しかし、体重増加は一時的なことが多く、2〜3週間で体重が安定します。
 体重増加の理由としては、
  @ニコチンによるエネルギーの余分な消費作用がなくなる
  A食べ物の味がよく分かり、胃腸の調子がよくなって食欲が増す
  B甘い菓子などで口寂しさを紛らす
 などが考えられます。
 太りすぎる場合には、甘いものや脂肪の多い食べ物に気をつけ、なるべくあっさりした食事をとるようにしましょう。積極的に体を動かすことも大事です。ただし食事の回数は減らさないようにしましょう。