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児童の喫煙禁止に関する啓発指導の強化について

(昭三九・一・二五 児発六〇)

厚生省児童局長から各都道府県知事・各指定都市市長宛

 標記の件に関しては、かねて、児童健全育成の一環として、種々ご配慮を煩わしているところであるが、それにもかかわらず、最近、児童の喫煙する者の増加する傾向がみられるのは、まことに憂慮すべきことである。未成年者の喫煙は「未成年者喫煙禁止法」(明治三三年三月七日法律第三三号)によって禁止されているところであり、喫煙が未成年者の心身の発達に及ぼす害についても、既に各関係者および一般国民の承知されているところであると思われる。たまたま、一月一一日、米国厚生教育省公衆衛生院は「紙巻煙草は肺ガンその他生命にかかわる病気の原因となり、健康に有害である」旨の発表を行ない、これが全世界に報道され改めてこの問題の有害性が再認識されたところである。

 この機会に、あらためて、家庭および地域社会の人々の関心をかため、啓発指導を強化することにより、児童の健全育成に寄与するよう、下記事項につき の上、貴地方の実情に即した対策を樹て、貴管下の関係機関等と協力して未成年者の喫煙禁止の実をあげるようご配慮を煩わしたい。

(記)

  1. この問題は一八歳未満の児童のみならず、二○歳未満の喫煙禁止の問題でもあるので、児童福祉関係機関は、青少年問題および、関係行政機関、関係団体と十分な連絡提携をはかること。

  2. 喫煙の害とくに、未成年者の喫煙の害、および「未成年者喫煙禁止法」の趣旨に関し、広報宣伝を行なうこと。

  3. 市町村ごとに各関係機関、団体、地域組織等が協議し、それぞれの組織の活動を通じて、家庭、一般成人、未成年者、煙草小売業者に対し、未成年者に対する煙草の不売、不勧奨、未成年者の不買、不喫煙につき、啓発指導を行なうこと。

  4. 児童委員協議会においては、議題として未成年者の喫煙禁止の徹底の問題をとりあげて協議し、児童委員の立場から、地域の実情に即してこの運動の推進をはかること。

  5. 母親クラブ等の地域組織においては、その団体の活動を通して、各家庭を啓発し、かつ、個々の未成年の喫煙防止について啓発指導を行なうこと。

  6. なお、上記の諸対策を樹立するにあたっては、地方児童福祉審議会の意見を徴するようされたいこと。