喫煙により、虚血性心疾患(心筋梗塞、狭心症)、大動脈瘤、末梢血管閉塞症(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)、脳血栓、クモ膜下出血など、全身の動脈硬化により閉塞や決壊が起こります。虚血性心疾患は喫煙だけでなく、高血圧症や高脂血症が加わると危険は相乗的に高まります。
女性では、喫煙と経口避妊薬(ピル)の相乗作用で、虚血性心疾患やクモ膜下出血の危険性が著しく高まります。低タールたばこは本数が増えると、一酸化炭素により、虚血性心疾患の危険を高めます。
また、近年では、受動喫煙によって循環器疾患にかかったり、死亡したりするリスクが20-30%程度高まることが明らかになっているだけでなく、受動喫煙により、特に急性心筋梗塞など急性の循環器疾患の発生についても関連があることが明らかとなってきました。また、受動喫煙によって、脳卒中や臨床症状が現われる前段階の動脈硬化の進行が引き起こされる可能性があることも明らかになりました。
以上のとおり、喫煙者が自ら吸う喫煙にしても、意図せず吸わされてしまう受動喫煙にしても、循環器への影響は「趣味・嗜好」や「マナー」などと看過できるものではないといえるでしょう。