高齢者を中心とした健康知識と行動のちぐはぐ度調査事業
(平成19年度 (独)福祉医療機構長寿社会福祉基金助成金事業)
1. 事業目的
健康についての正しい情報を普及啓発し、かつ行動を促すべく、健康情報(運動・栄養等)についての高齢者を中心とした認識度合の調査と健康に関する意識や行動の実態について調査を行った。その調査結果から健康知識とその行動を把握し、今後の健康づくりにおける普及啓発に役立てるための方策を検討した。
2. 事業概要
- 事業の実施体制等
本事業の調査内容の企画、調査の実施方法、分析および報告書作成方針の検討を行うため、保健分野の専門家及び調査の専門家5名で構成された調査企画委員会を設置した。 - 事業の内容
- (1) 調査企画委員会の開催
回数3回 委員5名 - (2) 調査の実施
- 1) 調査目的
健康について正しい情報を普及啓発し、行動に促すべく、健康情報(運動・栄養)についての理解度調査と健康に関する意識や行動の実態(意識と行動にずれがないか)についての調査を行った。 - 2) 調査方法
調査票を用いた郵送質問紙調査 - 3) 調査内容
- 健康への関心度
- 健康への自信度
- 現在の健康状態
- 健康に関する情報源
- 健康関連用語の認知度
- 健康に関する情報の理解度
- 健康な生活のために注意すべき事項の認知度
- 健康な生活のために注意すべき事項の実践度
- 健康な生活のために注意すべき事項のちぐはぐ度
- 健康な生活のために注意すべき事項を実践しない理由
- 健康な生活のために注意すべき事項の今後の取り組み
- 運動施設環境
- 健康のための教室・セミナー・イベントの参加
- 健康づくりの仲間
- 健康診断の受診状況
- 生活習慣病の治療
- 健康管理の自己採点
- 4) 調査時期
平成19年10月?11月 - 5) 調査対象
全国の30歳から74歳の一般生活男女 - 6) 集計方法
単純集計・クロス集計
- 1) 調査目的
- (3) 調査結果の報告書作成及び配布
調査結果を報告書としてとりまとめ、1,500部を作成し、配布した。
- (1) 調査企画委員会の開催
- 事業の成果等
- (1) 調査結果について
本事業の調査の結果は、以下のとおりである。- 1) 高齢者の半数が健康に強い関心
- 2) 健康情報の摂取では「テレビ」の影響が8割
- 3) 「メタボリックシンドローム」はほぼ全員が認知
- 4) 「メタボリックシンドローム」の理解は必ずしも正確ではない
- 5) 健康の維持・増進に必要な生活行動についてはよく知られている
- 6) 健康の維持・増進に必要な生活行動の実践度の低い項目は「1日1万歩」「半年に1回の歯科検診」「エスカレーターを使わない階段ののぼりおり」「腹八分目の食事」
- 7) 「ちぐはぐ度(健康に関する認知度ど実践度の差)」は働き盛りの男性で高く、女性の高齢者では低い
- 8) 「ちぐはぐ」の三大理由は「忙しい」「意志が弱い」「面倒くさい」
- 9) 今後、取り組みたい生活行動は「腹八分目の食事」「野菜摂取」「運動習慣の継続」「1日1万歩」
- 10) 健康づくりの仲間が大きく役割を果たす
- 11) 今後の課題は健康づくりに関して「時々実践しない」人、「まあ取りくみたい」人の後押し
- (1) 調査結果について
3. 報告書
- 平成19年度高齢者を中心とした健康知識と行動のちぐはぐ度調査事業 (698KB)