公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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健康増進施設に関する実態調査事業
-保健指導における運動中止者の阻害要因について-
(平成19年度 老人保健事業推進費等補助金事業)

1. 事業目的

生活習慣病対策の充実・強化の一環として、個人の生活習慣の改善に主眼をおいた保健指導が行われることとなった。しかし、指導対象者がその指導・プログラムに参加し継続しなければ意味がない。特に運動・身体活動の活発化は生活習慣病予防の上で重要な位置を占めるが、運動開始・継続は阻害されやすく、その要因は多岐にわたるとされている。
そこで本事業では、保健指導における運動中止者の阻害要因について、保健指導のプログラムや指導者、施設といった環境条件と、参加者の周囲の支援、運動に対する有能感といった個人の条件の双方から検討することを目的とした。

2. 事業概要

以下の3つの調査から検討した。

  1. 自治体における保健指導プログラムの特徴と脱落率との関連
    平成18年度国保ヘルスアップ事業のうち、運動指導を含む303プログラムの実施状況に関する報告データを分析した。調査内容は実施体制、参加者数・終了者数、期間、プログラムの自己評価等である。
  2. 保健指導参加者の保健指導および運動継続要因
    自治体・健保で実施された運動指導を含む保健指導プログラムに参加した1232名に質問紙調査を行った。調査項目はプログラムの継続および出席状況と、それに関連する人口統計学的、心理的、社会的、環境要因である。
  3. 保健指導参加者の中止要因の類型
    保健指導プログラムを途中で中止した者11名のインタビューを行い、言語的データを収集した。

3. 事業の成果

保健指導において運動中止者の阻害要因について、以下の項目を挙げる。

  1. 運動効果が実感できない
  2. 運動に対する自己効力感が持てない
  3. 家族、上司(職場)、地域からの支援もしくは理解がない

この3つの要因をプログラムから排除していくことが、脱落を抑制し継続を促すために重要である。本事業より、循環モデルと、保健指導を企画・実施する上で阻害要因を排除するためのチェックシートを提唱する。

チェックシート

4. 報告書