公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

  • サイトマップ

健康運動指導者と地域住民組織による安全・継続可能な運動実施環境づくり
(平成25年度厚生労働省地域の健康増進活動支援事業)

目的

 健康で活発な生活を遂行するためには、自らの力で活動できる力を保持することが大きく影響する。それには、居住する地域で、仲間と楽しみながら、安価に、スポーツやエクササイズを継続できる環境を整備することが必要である。
 そこで、本研究では、道具がなくてもできる自体重を利用した筋力トレーニング「貯筋運動」、高齢者の特性を理解し、安全に楽しく指導できる健康運動指導士、地域住民の自主組織である総合型地域スポーツクラブとを組み合わせ、週1回の集合型運動教室"貯筋運動ステーション"を設置して、高齢者のスポーツ・運動開始・継続を促し、地域の健康・体力つくり、仲間・生きがいづくりに貢献するとともに、クラブの地域における存在意義を高め、指導者の活用を図るしくみを提案することを目的とする。

実施概要

 健康運動指導士・健康運動実践指導者と総合型地域スポーツクラブにより、貯筋運動ステーションを全国6か所で実施し、ステーションにおける貯筋運動の心身への変化を測定・検討した。

  1. 貯筋運動ステーション実施希望クラブを、47都道府県広域スポーツセンターを通して募集し、地域性、クラブの運営状況等から6クラブを選定した。
  2. クラブごとに貯筋運動を指導する健康運動指導士もしくは健康運動実践指導者を確保し、健康・体力づくり事業財団が実施する貯筋運動指導者養成コースを受講してもらい、貯筋運動の指導方法、残高チェック(体力測定)の実施方法をマスターした。
  3. クラブと、コースを修了した指導者により、おおむね60歳以上の中高齢者を対象とした週1回3か月の集合型運動教室・貯筋運動ステーションを実施した。また、参加者全員に貯筋通帳(活動記録帳)を配布して、毎日の実施を推奨した。
  4. 3か月の前後に残高チェックおよび質問紙調査を実施し、心身における変化を測定・検討した。

結果概要

  1. 身体組成・体力の変化

    男女の脚伸展筋力、いす座り立ち、上体起こし、および女性の5m最大速度歩行について、統計的に有意な変化が見られた。

  2. 日常生活動作、生活満足度、運動実践状況(頻度・種目数・意識)

    運動実践者意識において、一部の項目で向上が見られた。
     

報告書