健康づくり・介護予防を始めよう
「介護予防」はなぜ必要か
1.健康寿命を延ばそう
| わが国は、いまや世界有数の長寿国です。その一方で、食生活や運動習慣などを原因とする生活習慣病の増加にともない、認知症(痴呆)や寝たきりなどの要介護状態になる人々が増えています。 65歳の方の平均余命を見ると、男性には18年、女性には23年の人生が残されています(表1)。元気で長生きできる期間(健康寿命)を延ばすためにも、食生活や運動習慣などの生活習慣を改善することが大切です。 |
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| ■ 表1 主な年齢の平均余命 (カッコ内は平均寿命まで生きた場合の年齢)
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2 将来介護が必要にならないために大切なこと
| 元気で長生きするためには、生活習慣病を予防するだけでは、十分ではありません。「老化」を積極的に予防する必要があります。 図2のとおり、介護が必要となる原因の大半は、高齢による衰弱、転倒・骨折、認知症(痴呆)、関節疾患など「老化現象」によるもので、「病気」を原因とするもののほうが少ないのがわかります。 身体の機能は、適切な対策を行えば、維持・改善することができます。「足腰が弱くなって次第に歩けなくなる」「物忘れがひどくなって日常生活が送れなくなる」のは、「年をとれば仕方がないこと」ではなく、予防できることです。年をとっても元気でいきいきと暮らせるようにするためにも、「介護予防」が必要です。 コラム「増える要介護者」>> |
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3 転倒・骨折を予防しよう
| (1)転倒・骨折予防の必要性 高齢になると、骨の密度が低くなり、骨折しやすくなります。特に閉経後の女性には、女性ホルモンの低下により「骨粗鬆(しょう)症」が多く見られます。 要介護となる原因を男女別に見ると、女性の「転倒・骨折」の割合は男性の2倍以上も高くなっています(図3)。 年齢別に見ると、脳卒中などの疾病を原因とするものは年齢とともに少なくなり、「転倒・骨折」「衰弱」などの老化を原因とするものが増えてきます(図4)。 骨折のなかで、特に深刻なのが大腿骨頸部(ふとももの付け根)の骨折です。この骨折は、転んで尻もちをついたときなどに起こります。大腿骨頸部の骨折者数は年々増加し、10年間で約1.7倍に増加しています(図5)。ある調査で、大腿骨頸部の骨折2,000例の原因を調べたところ、約85%が「転倒」でした。 転倒・骨折を原因とした寝たきり高齢者が増えるなか、転倒しないようにすることで、骨折を減らすことが重要です。 |
| ■ 図3 要介護の原因(男女別) |
■ 図5 全国における大腿骨頸部骨折の年次別発生数 |
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厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成13年)より |
(折茂肇、橋本勉、坂田清美他、第3回大腿骨頸部骨折 |
■ 図4 介護が必要となった主な原因(年齢別)![]() |
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| 厚生労働省「国民生活基礎調査」(平成13年)より | |
| (2)転倒・骨折の危険度をチェックしよう 転倒を起こす要因には、筋力の低下などの「身体的要因」と、住環境などの「背景要因」の2種類があります。 「転倒危険度チェックリスト」は、その両方を総合的に評価するためのものです。 |
| (3)転倒・骨折を予防するには ある調査によれば、転倒のほとんどは「屋内」(廊下、寝室、居間、トイレなど)で起こっています(図6)。転倒の原因は、「足のもつれ」「その他の身体要因」「バランス障害」などの身体的要因と、「暗い」「床滑り」「段差」などの背景要因の両方です。 従って、転倒・骨折を予防するためには、次の2つのことが重要です。 1)身体活動(筋力トレーニング、ストレッチング、ウオーキング等)により、身体機能の維持、向上を図ること。 2)住環境の整備を行うこと。具体的方法は、表3のとおりです。 |
| ■ 図6 転倒発生場所の割合 |
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| (眞野行生、中根理江、渡部一郎、高齢者の歩行と転倒の実態. 高齢者の転倒とその対策、医歯薬出版、1999より) |
■表3 転倒・骨折予防のための住環境整備の例
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