公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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ウォーキング

筋力向上トレーニングと有酸素運動

1.有酸素運動の効果と限界

(1)有酸素運動の効果 ウオーキングは、誰でも手軽に実施でき、しかも体によい運動です。歩くことによって、筋肉はリズミカルに活動し、活動に必要なエネルギーをつくるために血液中の酸素を利用することから、血液の循環がよくなります。そのため心臓や肺の働きが盛んになります。
ウオーキングを継続的に行うと、これらの体内の働きや、体重の減少により、高血圧や糖尿病、脳卒中などの生活習慣病の予防・改善に大きな効果を発揮します。


(2)有酸素運動の限界
しかし、ウオーキングだけでは、老化による筋肉の減少を抑えることはできません。
筋肉には、速い動作をするときに使う「速筋」とゆっくりした動作をするときに使う「遅筋」の2種類があります。歩くときに使うのは「遅筋」ですが、老化によって大きく減るのは「速筋」のほうです。したがって、筋力を維持・増強するためには「速筋」を鍛えることが、重要であり、有効です。
ウオーキングのような持久的な運動では「速筋」はほとんど使われません。速筋を鍛えるためには、筋力トレーニングなどの強度の高い運動を行うことが有効です。
(3)有酸素運動と筋力トレーニングの組み合わせが重要
要介護の原因の多くは老化にともなう機能低下によるものですが、原因の第1位は脳卒中などの脳血管疾患です。
ウオーキングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングを組み合わせることにより、機能低下による要介護、脳血管障害による要介護の双方を効果的に予防することができます。できるだけ要介護の状態にならず、元気で長生きするためには、ウオーキングと筋力トレーニングの両方を、うまく生活に組み入れることが大切です。

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