公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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平成11年度 内閣総理大臣賞受賞組織概要

市の部

岩手県葛巻町
担当課:町教育委員会事務局生涯学習課 TEL:0195-66-2111

"生涯学習の町"を宣言し、生涯学習推進本部を中心に、生涯学習推進基本計画、健康福祉計画、生涯スポーツ振興計画、高齢者保健福祉計画、障害者福祉計画などを計画立案し、生涯学習振興基金条例を制度化させ、町をあげて計画的に町民の健康・体力つくり運動に取り組んでいる。

体力つくり関係では、町教育委員会の生涯学習課生涯スポーツ係が中心となり、総合運動公園、社会体育館、公民館等を拠点に、北緯40度線上にある市町村(秋田県8、岩手県7)との少年スポーツ交流、友好市町(5市町)との相互訪問によるスポーツ交流、さらには、沖縄県北中城村との夏・冬のスポーツ交流、国際チャレンジデーへの参加等、僻地に閉じこもりがちな町を活性化するために、町外とのスポーツ交流や情報交換に意欲的に取り組んでいる。

町内での取り組みでは、大会、行事中心ではあるが、子供から高齢者にいたるまで、年間にわたるスポーツの多様な取り組みが注目に値する。また、特に、人口1万人足らずの町ではあるが、スポーツ振興会議をつくり、その下に、スポーツ推進協議会を発足させ、さらには体育指導委員、地区体育振興会指導者、いきいきリーダーバンク登録指導者などを制度化することにより、生涯スポーツの推進に意欲的に取り組んでいる。

健康福祉面では、町の健康福祉課が窓口となり、保健センター、葛巻病院(母子保健センター併設)、保育所、養護老人ホーム、公民館などを拠点に、医師、保健婦の協力を得て、行政区ごとに保健推進員や食生活改善推進員を委嘱し、各種検診や保健・予防活動を中心に町民の保健、医療、福祉の総合的な活動をキメ細かく取り上げている。その実績が高く評価され、厚生大臣からの保健文化賞、老人保健法の保健事業推進功労賞、保健委員協議会の保健水準の向上寄与についての賞など、その他、県内外からの保健関係の過去の顕彰実績が多いことが注目に値する。

小さい町の大きな健康・体力つくり運動の範をここに見ることができる。

職域組織の部

出版健康保険組合
担当部門:保健施設部 TEL:03-3292-5001

現在、健康保険組合の財政状況は老人保健拠出金の負担増で厳しい運営を強いられている。出版健康保険組合も例外ではないが、創立50年を迎えた長い歴史の中で、事業所数も急速に増えていったにも拘らず各事業所に健康管理責任者を配置し、疾病構造の変化に対応した健康管理のあり方についての共通の理解と協力の絆を強固なものに築き上げてきた。健康管理センターを中心にした健診体制の充実とフォローアップはもちろんであるが、出版健康保険組合の名を高からしめたものは、体力つくり事業への先駆的取り組みである。すでに、昭和23年から夏期練成会を実施し、昭和36年から体育奨励委員、体育実行委員を委嘱し、エリアのサービスにも力を入れ、三鷹市や大宮市の総合グランド、さらに平成元年には健康増進センター"すこやかプラザ"を開設し、スポーツに親しむ組合員を飛躍的に増加させる成果を生みだした。体力つくり関連のクラブは、野球、テニス、卓球、ロードレースなど9つを数えるが、これらのクラブへの加入率は26.3%に達している。大阪支部に開設されたフィットネスクラブや"すこやかプラザ"の1日施設開放の利用者も多い。スポーツを生涯の友とすることは、からだや心の健康づくりに奉仕するだけでなく、人間の輪を広げ、職場の活性化にも役立つ。

さらに、複雑化する社会状況の中で心の健康づくりの必要性がクローズアップされてきているが、出版健康保険組合では健康管理責任者を対象にして、年4回のメンタルヘルス講習会を実施し、各事業所にコンサルタント的機能を付加するなど、時宜を得た施策を展開している。

このように時代の変化にすばやく対応しながら、事業所と一体となって進めてきた健康・体力つくり事業は、必然的に国民健康保険はもちろんのこと、他の組合健康保険にくらべても、医療費の伸びを少なく抑えているという実績となって表れている。

これからは、健康・体力つくりの事業展開に加え、介護福祉の事業も大きな柱となってくる。そして、それぞれの事業投資に対する評価が求められてくる。評価は数量化しにくいものが多いだけにむずかしいものがあり、出版健康保険組合も同じ悩みを抱えているが、常に先駆的な取組を行ってきた組合故に、未来への道標を見いだしてくれるものと期待したい。平凡な施策の積み重ねも、意欲をもって行えば非凡につながる好例といえよう。