公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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平成12年度 内閣総理大臣賞受賞組織概要

市の部

千葉県松戸市
担当課:市教育委員会生涯学習本部スポーツ課 TEL:047‐363‐9241

松戸市の健康・体力づくり運動は、平成5年に制定された「松戸市民憲章」の「共に助け合い、健康で明るい社会を築く」宣言受けて、平成10年に策定された「松戸市総合計画」の中に位置づけられ、市をあげて計画的・意欲的に展開されている。

健康づくり運動は、「健康福祉本部」が窓口となり、「市民総合福祉プラン」(地域保健医療計画、こども育成計画、高齢者保健福祉計画、障害者福祉計画を含む)が策定され、"明るい健康都市づくり"を合言葉として、「保健福祉センター」、「総合福祉会館」及び「健康福祉会館」を中心に展開されている。

「保健福祉センター」では、市医師会等の協力による「松戸市地域保健医療計画推進協議会」の指導・助言を得ながら、主として市民の健康の保持・増進を図るために、母子保健事業、予防接種事業、成人・老人保健事業等が意欲的・計画的に取り上げられている。また、地域の健康づくり運動の組織的活動を活性化するために健康づくりの助言・アドバイザーとして、「健康推進員」、「栄養改善推進員」が制度化されている。

「総合福祉会館」は健康増進センター、老人福祉センター等の総合福祉施設であるが、特に「健康増進センター」では「高齢者保健福祉計画」に基づき、所長として非常勤医師1名のほか,計11名の専門職員を配置し、生活状況を含めた医学的検査、体力測定等を行い、これらの結果に基づき食事、運動、健康管理等について健康増進指導が行われている。

また、行政的働きかけに対応して、健康づくりグループ、食生活改善グループ、保育グループ等の市民による健康づくりのための自発的・自主的組織も特筆に値する。

体力づくり運動は、教育委員会の「生涯学習本部」が窓口となり、スポーツ振興審議会の要請を受けて、全ての市民がスポーツを通じて健康の保持・増進と体力の向上が図れるように、気軽に参加できるスポーツ活動の機会拡充や支援に努めるとともに、スポーツ施設の整備充実、指導者の養成、スポーツ関係団体の育成等に努力している。

主な事業内容としては、各種スポーツ教室の開催、各種スポーツ行事の開催、市民運動会、市民体育祭、健康体操リーダー講習会等の各種講習会が開催されている。

スポーツ施設の整備・充実では、一点豪華主義というよりは、地域分散方式をとり、公園とスポーツ施設との融合化に努めているほか、青少年会館、学校体育施設の開放等があげられ、人口約46万人の市としてはかなり充実したスポーツ環境と考えてよい。

首都圏の衛星都市という市民意識の多様化、高度化のむつかしい社会的条件下での全市あげての意欲的・計画的な健康・体力づくり運動の取り組みは高く評価できる。

町村の部

岩手県胆沢町
担当課:町教育委員会社会体育課 TEL:0197‐46‐2111

昭和30年、3村が合併し胆沢町として昭和42年に町制が施行されてから、真心と人情が通い合う"水と緑と散居のまち"を目指して総合開発計画に基づき、地域基盤、生活環境、生涯学習、人材育成に努めるとともに、健康と長寿のコミュニティづくりにも力を注いできた。

施設面では、医療施設としての"まごころ病院"と保健施設としての健康増進施設"悠々館"の一本化による有効利用と、同一敷地の延長に特養ホーム、ディサービスセンターの建設計画も具体化する予定で、"まず健康、より健康"をモットーに、障害者、高齢者等への訪問指導など、人材活用を通しての健康づくり推進の草の根活動もきめ細かく行われている。また、新たにできた温泉保養施設"ひめかゆ"も多くの人に利用され、ふれあいとリフレッシュの場として活況を呈している。このような体制の中で、昭和61年度以降乳児死亡率は0で推移し、医療費の伸びも抑えられるなどの成果に結びついている。

スポーツ活動も総合体育館、野球場、陸上競技場、テニスコートなど64の施設を有効に活用し、充実した指導体制の下、スポーツ・レクリェーション活動の生活化を目指し、町民体育大会、町民運動会、町民水泳大会、焼石マラソン大会などの各種交流大会やスポーツ教室、研修会が競技力の向上とともに、生涯スポーツの普及、さらにはコミュニティづくりに大きな役割を果たしている。冬期もひめかゆスキー場を中心に、スキー、人間カーリング、スノーボードなどウインタースポーツも盛んである。

意識改革のためのPR活動も盛んで、いわゆる健康づくり関係、体力づくり関係の年間のスケジュールが重複しないように調整され作成されたカレンダーが全家庭に配布され、各種の行事に参加しやすい工夫を凝らしているのも特色の一つに挙げられる。

一方、伝統的な行事や文化活動も盛んで、このことも健康・体力づくりの活動を支えるエネルギーになっている。今後、一次予防への総合的な取り組みが散居集落にどのような輝きをもたらすかモデルケースとして期待したい。

職域組織の部

NTN株式会社
担当部門:勤労部安全衛生課 TEL:06‐6449‐3552

NTN株式会社は大正7年に創業し、昭和9年に設立され、昭和12年には東洋ベアリングの社名で親しまれたベアリング総合メーカーから、グローバルな精密機器の総合メーカーへと発展してきた。NTNは、より安全でより良い生産を進めるため、職場の安全と衛生の確保、健康で働きやすい作業環境の形成促進の基本理念に基づいて社員の健康管理を推進してきた。その組織は本社の勤労部所属の中央安全衛生委員会での施策をうけて、国内の生産拠点としての5つの製作所と8つの関連会社工場の事業場安全衛生委員会が連動する形でさまざまな健康づくりを展開してきた。

'80年代までは健康診断を中心とした二次予防の健康管理であったが、定年延長に伴う高齢化の課題に対応するため、' 90年代から一次予防に重点を置いたTHP運動を"さわやかヘルシー運動"と名付け、平成2年にキックオフ大会を行い、全社的な運動としてスタートさせ、その成果を積み重ねてきた。

例えば、磐田製作所の活動内容をみると

  • "さわやかヘルシーカード"の実施
  • "職場さわやかヘルシープラン"の実施
  • 新入社員への健康づくり教育
  • THP職場推進委員、健康づくりリーダー研修会など、

きめ細かい活動が恒常的に行われている。

職場の健康・体力つくりで指摘される評価についても、体力測定への投資が、傷病手当金の減少、欠勤日数の減少、医療費の減少の成果の経済効果に結びついていることを証明している。この他にも、体力測定による生活習慣の改善指導により、好ましい運動習慣や食生活改善へとライフスタイルが変わり、生活習慣病との相関を考えれば、今後、さらなる投資効果が期待できよう。

NTNで働く人の作業衣は白で、さわやかである。"さわやかヘルシー運動"はフィットしたムーブメントであり、その生活化への努力にはキャリアの差を感じさせるものがあるが、今後、週休2日のライフスタイル、メンタルストレスへの対応、生活習慣病の予備軍の減少などの課題への取り組みに期待したい。