平成16年度 文部科学大臣賞受賞組織概要
- 地域組織の部
- 岩手県 山形村生涯スポーツ推進協議会
- 職域組織の部
- 東京薬業健康保険組合
- セイコーエプソン株式会社

担当課:教育委員会スポーツ振興課 TEL:0182-33-2102
横手市は昭和61年に体力つくり国民会議議長賞を受賞後、婦人会による体育祭や、少年野球、駅伝、バレーボールなどを通じて他県・市町村との交流事業などを開催し、市教育委員会、体育協会あるいはスポーツ少年団を中心として、体力つくりに積極的に取り組んできた。
平成13年度には横手市第3次総合計画(10年)が策定され、社会教育分野では「いきいきタウン計画」のもと、すべての市民がスポーツを楽しみ、生活の中にスポーツを取り入れられるよう、これまでの活動に加えて軽スポーツやレクリエーションの機会を拡充し、だれでも参加できる生涯スポーツの振興を進めて、誰もが心豊かに生きるまちづくりを目指している。中でもスポーツ振興協会は500人余りの会員を有し、スポーツ教室や集いには述べ30教室に約3,500人もの市民が参加し、健康づくりやスポーツを楽しんでいる。また、平成15年度より市総合型地域スポーツクラブ創設事業を推進し、35名から成る設立実行委員会を設けて協議を続けている。平成16年度中には横手市初の総合型地域スポーツクラブが設立する予定であり、更なる生涯スポーツの振興が期待される。
保健分野では、平成7年度には、保健と福祉の合築施設として「すこやか横手(特別養護老人ホーム)」「保健センター」を建設した。この施設は「保健センター」を横手市が、「すこやか横手」を社会福祉法人が運営するという全国でも珍しいものであり、保健と福祉サービスが機能的、合理的に連携されている。また、市民の健康づくりの拠点としての保健センターができたことにより、市民の健康に対する意識の高揚と、地域に密着した保健事業が展開されるようになった。平成14年度には健康づくり計画である「健康よこて21」を策定し、「今から未来へ 自分らしく輝くまち」を基本理念に市民が主体の健康づくりに取り組んでいる。主要な保健事業としては、「健康づくり」「仲間づくり」「よこて・再発見」を三つの目的に掲げた"再発見・横手"健康づくりウォーキング事業、生活習慣病の一次予防を重視し、集団・個別双方からのアプローチにより市民の主体的な生活改善を支援する生活習慣病改善教室、介護防止を出発点とした健康づくりの推進として、痴呆予防事業、転倒予防事業などを推進し、多くの市民の参加を得ている。
このような、体力つくりと健康づくり両方面からの積極的に推進している横手市の取り組みは高く評価でき、文部科学大臣賞を受賞するにふさわしいと考えられる。
担当課:教育委員会保健体育課 TEL:0794-63-1000
小野市は古くから健康・体力づくりの取り組みが盛んに実施されてきた。平成12年に策定された、まちづくりの指針「夢プラン2010おの総合計画」では、「人いきいき まちわくわく ハートフルシティおの」を基本理念として掲げ、「生涯スポーツ推進事業」、「おの健康プラン21推進事業」を重点事業とし、市民の健康・体力つくり、保健・栄養等の生活改善及び啓発事業を計画的に実施している。
身体活動部門では、総合体育館や学校体育館の開放など身近に使用できる施設の充実といったハード面の整備に加え、8つの小学校区すべてに総合型地域スポーツクラブを立上げ、生涯スポーツ活動を通じたコミュニティづくりの機会と場の提供など、ソフト面の充実にも積極的に取り組んでいる。また、各種スポーツ大会、教室も盛んであるが、特筆すべきは「ハートフルウォーキング事業」である。この事業は一日一万歩運動の推進のもとに毎月第四土曜日に開催し、市民一人ひとりの健康に対する意識の向上と住民相互のコミュニケーションの推進に大きな役割を果たしてきたが、事業開始から4年経過した現在では、市民の1割を超える約5,300人が「ハートフルウォーカー宣言者」として毎日さわやかな汗を流している。また、ハートフルウォーカーサポーター会のメンバーが、計画立案やマップ作りなどにスポーツボランティアとして参画し、行政と市民が一体となって事業を盛り上げ、市民の健康づくりの根幹とも言うべき事業に成長している。
また、保健栄養部門においては、平成5年に策定した「小野市保健医療福祉計画」に基づき、保健・医療・福祉の連携による生涯を通じた体系的な健康づくりに向けて総合的に施策を推進している。その後「おの健康プラン21」のもと、生活習慣病の予防と早期発見、健康寿命の延伸を目的として、「町ぐるみ総合健診」(13回/年、4,400人)の結果に基づいた食生活・運動・医療面についての個別指導や、疾病別予防教室を開催するなど、個人にきめ細かいサービスを提供している。高齢者の保健対策としての「寝たきり予防教室」や「老人クラブ・サロン健康教室」などは健康相談や健康教育の貴重な機会となっている。また、市内には在宅支援センターなどの介護保健施設等が整備され、2,300人を超える福祉ボランティアが中心となって、入浴・食事などの福祉サービスや保健師の訪問指導など多彩なプログラムを提供している。
その他小野市では、センター方式による学校給食を実施しており、小野市特産の酒米(山田錦)を使用したパンを導入するなど、四季折々の地域特産や児童生徒の栄養摂取に配慮した食材を数多く取入れ、同時に小学校新入保護者を対象とした「親子給食」や児童を対象とした「食の指導」を行うなど、食生活習慣の定着や健康の維持増進に大いに成果を上げている。
以上のように、市民の健康・体力づくり、保健・食生活改善に向けての様々な取り組みは大いに評価できる。

担当課:教育委員会生涯学習課 TEL:0257-65-3134
津南町では、住民が生涯を通し健康で明るい生活が営まれることをめざし、教育委員会、福祉保健課、町民生活課の他、医療機関や民間団体から組織される「津南町健康づくり推進協議会」、と、町体育協会、スポーツ少年団および体育施設利用団体等から成る「スポーツ振興協議会」が設立されている。この2つの組織が有機的に協同し、「幼児・青少年層」、「青年・壮年層」、「中・高年層」という年齢層別健康・体力つくり連携組織を形成することによって、町民が生涯にわたり、各ステージに適した運動・スポーツ、健康づくり活動を実践し、併せて、住民自らの健康管理と病気の早期発見、早期治療及び栄養面での食生活改善の意識が持てる取り組みを積極的に展開している。
運動・スポーツにおいては、体育指導委員の活発な活動が地域に根ざしたものとなっており、体力つくり国民会議議長賞を受賞した平成5年度より、中央地区から遠距離に位置する地域住民にも等しく体を動かす機会を提供するため、「さわやかスポーツ教室」を小学校区8箇所を拠点に実施し、総人口の4割を超える3,500人あまりの地域住民の参加を得ている。また、各種スポーツ大会の開催のほか、住民が自分に合った体力つくりを選択できるよう、ニュースポーツの導入と普及に力を入れてきた。その結果、とくに「ユニバーサルホッケー」は子どもから成人まで幅広い年齢層に普及し、45チームが日々楽しんでおり、中には全国大会に出場するチームが出るなど「町のスポーツ」として親しまれている。
健康づくりにおいては、幼児期から運動を習慣化し、心身の発達を促すために食生活改善推進委員や保育士、保健師との連携で親子の遊び場を設定しながら、合わせて子ども同士のふれあいと社会性に目覚めさせる目的の「育児相談」、「親子体力つくり教室」などを実践し、定着化が図られている。また、高齢者においても行政・医療機関・民間団体が連携しながら、集落ごとに「健康相談」や「水中運動教室」、「健康つくりスポーツ教室」などを開催し、健康の増進、病気の予防、寝たきり防止に努めている。その結果、国民健康保険にかかる住民1人あたりの医療費が減少するなど大きな成果をあげている。65歳以上人口が総人口の約3割を占める津南町において、70歳以上の医療費もおよそ550,000円(一人あたり)ときわめて低く、全国平均が732,000円であることから考えても、その成果は特筆すべきものである。
これらのように、津南町の教育委員会・保健福祉課等の行政と医療機関・民間団体が連携を図り、なお、各学校区や集落センターごとに事業を実施するなど、そのきめ細かい活動は、文部科学大臣賞としてふさわしいと認められる。
担当課:教育委員会事務局生涯学習係 TEL:076-454-3111
八尾町は、第4次総合計画の中で、「いきいき80(やつお)健康と福祉の町づくり」「未来へつなぐ教育文化の町づくり」というテーマのもと、町民の体力向上や健康の保持増進と活力ある町民生活を創造するため、スポーツ活動の推進や健康福祉の充実に努めている。
「町民一人1スポーツ」の目標を達成するため、2000年とやま国体を契機に、八尾スポーツアリーナ、ゆめの森テニスコート、B&G海洋センタープールや井田川カヌー場など、町体育施設の整備・充実や学校体育施設の開放を推進し、住民にとって活用しやすい施設運営を工夫している。国体の会場となったカヌーと硬式テニス競技に関しては、町としてジュニアの育成に力を入れており、ジュニアクラブとして年間を通じた活動を国体後も継続的に行い、選手育成・競技の普及・施設の有効活用を図っている。また、その他にも未就学児から高齢者までが、好みに合わせて選択して取り組める各種スポーツ教室を11教室開催し、述べ10,120人の町民がスポーツに親しんでいる。総人口の半数にもせまるこの数字は大いに評価できる。
さらに、平成10年度から準備を進めてきた総合型地域スポーツクラブも平成16年度に「やつおスポーツクラブ」として設立され、700名余りが会員として活動を始めた。このクラブは会員からの声を活かしながら運営を進めており、幼児から高齢者までが、いつでもどこでも誰でも気軽に運動に親しめる環境づくりに努めている。
健康保持増進については、「八尾町健康プラン21」を策定し、「自分の健康は自分で守る」を合言葉に、検診や健康教室への参加者に自主的なサークル活動の継続を推進し、健康推進団体の育成に力を入れている。また、そのために健康づくりボランティア教育を行い、450人ものボランティアを育成していることも、特徴の一つである。
そのほか、平成14年度からは住民の運動・スポーツに対する関心を高めようと、世界的なスポーツイベント「チャレンジデー」に取り組み始め、昨年度は13,381人もの参加者を得ている。町民が心を一つにして運動に取り組むことで、健康・体力つくりに関する意識は確実に高まってきている。さらに、「おわら風の盆」で知られる八尾らしく、旧町では「おわら太極拳」を考案し、定期的教室を開催し、楽しみながら歴史的伝統文化の継承のみならず、地域コミュニティの醸成や健康保持に役立っている点も評価でき、八尾町は文部科学大臣賞の受賞にふさわしいと考えられる。

担当課:教育委員会社会教育係 TEL:0194-72-3711
山形村は、人口3,451人、総人口に占める65歳以上の割合が30%を超える、過疎化、高齢化の進んだ村である。この村の生涯スポーツ推進協議会は、各関係団体の代表者1名が委員となり、合計27名で組織されている。生涯スポーツ推進協議会という名称であるが、その中には医師団や健康つくり推進協議会、その他PTA連合会、老人クラブ連合会などの社会教育団体も組織の委員となっていることが特徴である。山形村の生涯スポーツの振興対策を推進する組織として、各団体との連携のもと統合的に機能しているとともに、各地区への体育指導委員、地区推進員の配置を通して、地域団体の日常的な体力つくり、健康つくりが進められている。
体育館、グラウンド、プールなど村立小中学校の体育施設の開放を行い、年間を通じたスポーツ振興を図っている。地区ごとに地区運営委員や管理責任者を配置することにより、地区独自の特色のある活動が計画的になされ、年齢や性別の枠なくスポーツを楽しんでいる。村民体育大会は村内8地区対抗による村最大のスポーツ交流大会で、ゲートボール、ソフトバレーボール、ソフトボール、継走、綱引きの6種目の大会が半年間にわたって開催され、地区内では日常的な練習会が見られる。また、10月の体育の日を「山形村生涯スポーツの日」とし、各地区企画のスポーツ交流会が行われるなど、住民の体力つくりに関する高い意識が維持されている。また、指導者育成においても、他団体主催の講習会等に積極的に参加し、その後村内で伝達講習会を開催することにより、指導者の資質の向上に意欲的に取り組み、その情報を広く村民に知らせる活動を行っている。
健康づくり分野でも、健康・スポーツ講習会や医療、保健、福祉などの専門的見地からの話題提供による懇談の場が設けられ、互いの意見交流を通して健康づくりへの実践へとつなげている。 また、情報無線や広報を活用した情報提供を積極的に行うことにより、体力つくり、健康づくりへの意識が高まっており、各種事業への積極的な参加へとつながっている。
体育協会、地区推進協議会、スポーツ少年団の強い連携のうえに健康つくり団体をも巻き込み、幅広い分野での体力つくり・健康つくりのプログラムが実践されていることは、文部科学大臣賞の受賞にふさわしいと考えられる。

担当部門:東薬健保健康開発センター TEL:03-3833-3270
東京薬業健康保険組合は、昭和31年7月に、医薬品・医療器具機械・衛生材料の製造・卸販売を主たる業とする事業所を対象に設立された総合健保組合である。その後、対象を拡充するなどして、現在では、被保険者の扶養家族等を含めるとその数は28万人にもなる大規模な健保組合である。設立以来、非保険者及びその家族の健康の保持増進と疾病予防事業を積極的に促進し、昭和60年には、健康事業の中心となる総合的な「健康開発センター」を開設した。この施設は最新の検査機器と優れた専門スタッフによる精度の高い検査が受けられるとともに、健康つくりのために健康運動指導士を配し、各種トレーニング機器等の設備を併せ持った施設である。
当該組合における事業運営の最大の特色は、健康・体力つくりのための組織の充実である。医師・歯科医師・臨床検査技師・保健師・看護士ら計83名の専門スタッフ(非常勤48名含む)を配置し、それらのスタッフには積極的に外部機関の研修会に参加させるなど、時代に即応した最新の専門知識を得ている。
体力つくり国民会議議長賞を受賞後も、健康日本21に対応して、厚生労働省の目標値(2010年)を5年間(2005年)に達成しようという目標を掲げ、2010年まではそれを維持または向上するとの独自の健康日本21計画を策定している。「禁煙支援指導教室」、「メンタルヘルス相談」、食事と運動療法に焦点を当てた「ヘルシーライフ教室」などの事業を積極的に開催すると同時に、平成16年度からは機関紙である「保健だより」を事業所への配布から、より確実に一人ひとりへ情報を届けるために毎月全被保険者の自宅に配布することに変更し、また、「サポートします健康日本21」をキャッチコピーとしたポスターを作製・配布し、機関紙とあわせて「21運動」を啓発するなど、総合的な健康増進を推進している。
健康センターにおける健康検査の充実、各種健康教室の多様さ、事業所への健康運動指導士等の派遣事業などから見ても、検診結果を生かした健康指導・相談・教育事業が積極的に展開されていると伺える。また、体力測定の受診率も非常に高く、平成14年度には、95%を超えていることから、その事業展開の効果が遺憾なく発揮されていると予測できる。
待ちの姿勢から攻めの姿勢へと、積極的な事業展開により健康増進の総合的な推進に尽力している東京薬業健康保健組合の取り組みは高く評価でき、文部科学大臣賞の受賞にふさわしいと認められる。
担当部門:安全衛生推進部健康管理グループ TEL:0266-52-0578
セイコーエプソン株式会社は、総従業員数12,831人、そのうち8割を男性社員が占める組織である。健康・体力づくり活動に取り組んできた背景には、社員の高齢化が年々進み、それに伴う生活習慣病も増加傾向を示し、社員の2分の1以上が何らかの健康異常を持つようになってきたことが挙げられる。1993年度からは健康保険財政が赤字となり、同じ頃、労働省からTHPを推進する指針が出されたことなどを契機に、全社として健康・体力つくりに取り組むこととなり、1997年度には労働衛生管理活動が長野労働基準局長を、2000年には体力つくり国民会議議長賞を受賞している。
THPが提奨され始めた頃は各事業所ごとに健康・体力つくりに取り組んでいたが、1995年度からはTHPを会社の経営施策のひとつとして、SEG健康づくり推進体制を組み、健康管理事業推進委員会を組織し、中期・単年度の健康つくり施策の企画作成と実施の支援を行うなどグループを挙げて取り組んでいる。各事業所には事業所健康つくり推進員を置き、職場・個人への健康つくりのPRに努め、また職場からヘルスリーダーを選出し、養成講座を開催している。さらに、健康つくりの中核メンバーは中央労働災害防止協会の指導者養成コースに参加させるなど、リーダーサービスにも積極的に取り組んでいる。メンタルヘルス対策についても相談室を設置し相談員を常駐させ、またその相談員が事業所を巡回するなど対応を図っている。
2000年度からは、厚生労働省の健康日本21を踏まえ、社内の健康づくり運動として、「健康エプソン21」を策定した。「健康は自らの努力でつくり、守る」を基本コンセプトとして、チャレンジポイントカードを利用した定期的な運動習慣の動機付けや、行動変容プログラムを実施するなど、心身両面の総合健康づくり実現のための諸施策に取り組んでいる。その成果として意識して運動を心がけている社員の体力測定の結果が全国平均を上回り、また諏訪湖ツーデーマーチ(ウォーキングイベント)への参加者も飛躍的に増加している。規模の大きな事業所には体育館、クラブハウスを設置し気軽に利用できるようにしており、健康増進器具についても14種類52台を全事業所に配置している。これらの施設、器具は各職場のレクリエーション行事のほか、クラブ活動にも利用され、同好会を含めた100近いクラブで、2000人余りが活動している。
全社をあげてプログラムサービス、リーダーサービス、エリアサービスともに積極的に取り組んでおり、従業員の高い体力つくり、健康づくりへ結びついていることは高く評価でき、文部科学大臣賞を受賞するにふさわしいと考えられる。

