公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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平成19年度 内閣総理大臣賞受賞組織概要

地域組織の部

神奈川県 相模原市(人口 670,292人 世帯数 275,935世帯)
担当課:相模原市教育委員会生涯学習部スポーツ課 TEL:042-769-9245

≪選 評≫ 東京大学名誉教授 小林 寬道

相模原市では、「市民総ぐるみ健康づくり運動」を推進するため、平成15年度から「さがみはら市民健康づくり会議」(28団体7個人:会長は長野信一氏)を発足させ、「広報、健康チェック、気軽にできる運動、栄養」を4本柱として活動を始めた。ウォーキングや体操を推進している。平成17年度には「ラジオ体操・みんなの体操指導者養成講習会」を藤野町、城山町、相模大野など4箇所で実施した。毎年10〜11月を健康づくり月間として、健康フェスタを実施し、体組成チェックなどのイベントを行うとともに、11月には3万人ウォークウォーキング会議を組織して実行している。

保健・栄養部門では、総合保健医療センターと呼ばれる大規模な建物が建設され、この中に、保健所機能、救急医療、障害者支援、介護支援、医師会、など総合的な機能を持って、市民へのサービスや健康づくり事業、健康教育事業、健康相談、機能訓練、介護家族支援、栄養改善事業などが活発に行われている。一つの場所で行われることから、これらの活動が機能的に行われている様子が見て取れた。また、町村合併によって、新しく相模原市に加わった城山町、津久井町、相模湖町、藤野町に対する配慮も良く行われている。これらの地域の住民には、中央、南、津久井の3保健センターが生活習慣病に対する個別指導や団体指導を行っている。平成18年度には介護予防を推進するとともに、介護する人が元気に介護できる支援などを開始している。様々な活動が展開されている。

体育協会は昭和29年に発足し、財団法人として活動し、新しく相模原市になった旧町単位の体育協会を合併した。競技団体は5万2千人で、通常の活動に取り組むほか、伝統的に富士登山などを行っている。競技性ばかりでなく健康づくりに取り組んでいる。スポーツ少年団指導者が1,647人おり、公民館を拠点とした活動を行う公民館体育部・体育委員会688人が組織され、市民レベルできめ細かな指導が行われている。体育指導委員253人、青少年指導員253人なども健康増進と青少年健全育成の活動を行っている。

相模原市では、スポーツ振興計画策定のための調査を平成13年に1,000人を対象に実施しており、平成16年にスポーツ振興計画を策定し、平成18年に再び大規模調査を実施し、現在その集計を行っている。スポーツ振興計画に基いて、市民の50%が運動を実施する習慣作りを目指している。

施設面では、全天候型陸上競技場(9レーン、第2種競技場)の建設が進行中であり、サッカーJリーグの試合も可能になる。国内有数の規模を誇る屋内水泳場も完備されている。スポーツ施設の充実は、今後大いに期待されている。

評価
以上の様子から、相模原市をあげて市民の健康づくりやスポーツ、保健、体力づくりに取り組む様子が見られ、体力づくり優秀組織表彰の総理大臣表彰に値すると評価することができる。


【健康・体力つくり運動推進のために形成されている組織の構成図】

健康・体力つくり運動推進のために形成されている組織の構成図



【ウェルネスさがみはら〜相模原市総合保健医療センター〜】

ウェルネスさがみはら〜相模原市総合保健医療センター〜 写真01 ウェルネスさがみはら〜相模原市総合保健医療センター〜 写真02 ウェルネスさがみはら〜相模原市総合保健医療センター〜 写真03

ウェルネスさがみはら〜相模原市総合保健医療センター〜 写真04
【さがみはらグリーンプール】さがみはらグリーンプール 【相模原麻溝公園競技場】相模原麻溝公園競技場

職域組織の部

原子燃料工業株式会社 熊取事業所(従業員 324人)
担当課:業務管理部 総務グループ TEL:072-452-7211

≪選 評≫ 東京医科大学主任教授 下光 輝一

原子燃料工業株式会社熊取事業所は、大阪府の南部の泉南郡熊取町に存在する324名の職員を有する軽水炉用原子燃料の開発・設計および製造を主な事業内容とする会社である。本事業所は、昭和62年に、大阪労働基準局長より労働衛生関係で優良賞を受賞して以来、健康・体力づくりに関連性のある活動を精力的に行っており、体力づくり国民会議議長賞(平成5年)、労働大臣努力賞(平成6年)、文部科学大臣賞(平成14年)、大阪労働局長優良賞などを次々と受賞している。

本事業所は、全国のほぼ半分の軽水炉用原子燃料を供給する事業所である。周知のように原子燃料は放射性物質であり、いったん事故や災害などにより被曝が起こると大変な事態となるものである。それ故、職員の健康確保の意義は、職員自身の健康を維持し事業所の活力を高めることのみならず、事業所の安全管理、危機管理の観点からもあり、健康管理は通常の職場よりも一層重要な課題となる。

そこで、本事業所では、まず、健康づくりのためのリーダー養成、組織作り、施設整備を行うことにより、会社の健康づくりに対する積極的な姿勢を示そうということになった。
昭和62年から、中央労働災害防止協会(中災防)のリーダー養成研修に積極的に参加し、ヘルスケアトレーナー4名、ヘルスケアリーダー26名、職場リーダー30名の合計60名の職場における健康づくりのためのリーダーの養成を行った。また、昭和63年には、健康づくり活動の中核となる組織として、「健康づくり委員会」および「職場リーダー連絡会」を発足させた。また、トレーニングルームを確保し、そこにエアロバイク、ウォーカーなどの健康機器を20種類、30台以上をそろえ使用している。

本事業所における健康体力づくり活動の特徴は、独自のプログラムにより一泊二日の研修で職場リーダーを養成していることである。各職域から上司が選出し、2年任期で交代する仕組みになっており、職場リーダーらが中心になってウォーキングチャレンジ、各部対抗スポーツ大会、体力チェック、トレーニングルームの24時間開放など活発な健康体力づくり活動が組織されている。

一方、保健指導は、保健師が健診後の個別保健指導を行ない、さらにその上に、健診1ヶ月前にもメールによる健康指導を行っており、有所見者数が10%低下するというような効果が得られている。また、中高年健康教室を適宜開催して生活習慣の改善や生活習慣病についての知識の習得を図っている。また、平成14年度には、メンタルヘルス指針推進モデル事業場に指定され、専門家の支援を受けて管理監督者に対するメンタルヘルス教育を行ったが、その中でより実践的な教育の必要性や一般社員に対するセルフケア教育の必要性が明らかになり、平成15年からは、自主的にセルフケア教育やラインケア教育のカリキュラムを作成し積極的に実施している。また、平成15年からは、過重労働による健康障害防止対策を実施、毎月産業医が過重労働面談指導を行っている。

以上より、従業員300有余人の比較的中規模の事業場であるが、息の長い健康体力づくりを行っており、その特徴としては、職場リーダーという職場における中核的なマンパワーを養成することによって、事業を推進していること、また、縦割り組織としての「健康づくり委員会」を補完するようにして横の組織である「職場リーダー連絡会」を組織して活動の停滞を防いでいることなどがあり、通常に健康体力づくり活動にない点として高く評価される。また、メンタルヘルス対策や過重労働による健康障害防止対策も自発的かつ積極的に行っており、心と体の健康づくりを文字通り総合的に行っていることも評価したい。原子燃料工業株式会社熊取事業所は、平成19年度体力づくり優秀組織表彰内閣総理大臣賞を受賞するのにふさわしい組織と考えられる。

【原子燃料工業株式会社熊取事業所〜健康・体力つくり組織図〜】

原子燃料工業株式会社熊取事業所〜健康・体力つくり組織図〜