公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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平成20年度 文部科学大臣賞受賞組織概要

地域組織の部

富山県氷見市(人口54,991人 世帯数 17,248世帯)
担当課:氷見市教育委員会生涯学習課 TEL:0766-74-8446

「健康づくりを個人から、家族から、地域全体に広げよう」をスローガンに、昭和57年に健康運動モデル事業が開始された。地蔵町地区を皮切りに加納地区、旭ヶ丘地区で展開され、住民自らが行動し「地域ぐるみで健康づくり」を推し進める模範地区となっている。

平成6年、食生活改善推進員、ヘルスボランティア、がん対策推進員の養成を開始し、地区単位での健康つくりボランティアとしての連携が進み、「氷見市健康づくりボランティア連絡協議会」が設立され、地域に根付いた住民の自主活動を展開するための基礎が形成され、健康つくりの取り組みが現在も継続し日常的に展開している。

平成13年に県下の市町村に先駆けて「氷見市ヘルスプラン21」基本計画、行動計画が作成された。これは、「健康寿命の延伸」「健やかでこころ豊かに生活できる活力ある氷見市の実現」を目指して、乳幼児から高齢期の6期に分け、それぞれの年代ごとの「目指す姿」「健康指標・行動の目標値」を明らかにしており、氷見市の健康つくりの道標として機能している。
ヘルスプランを推進するために、関係課・機関・団体の実践者をメンバーとした「母子保健対策推進会議」「成人期ヘルスプラン対策推進会議」を組織し、連携・協働の要として大きな役割を果たして健康つくりに成果を上げている。
ヘルスプランの推進を市民に働きかけるために、健康課の既存の事業、健康教室、相談、健康診査等と、関係機関・団体等の行う健康つくり関連の事業、また、市民の健康つくりの取り組みを「市民健康大学」として体系付けた。参加者に受講シールを交付し、単位取得状況に応じて認定証、健康づくり博士の証、健康づくり殿堂入りの証を交付し、市民の健康つくりを実践している。

平成18年には、健康課に地域包括支援センターを置き、介護予防事業に積極的に取り組み高齢者の健康つくりを推進している。地域包括支援センター地域相談窓口、民生委員児童委員協議会、地区社会福祉協議会、健康づくりボランティア連絡協議会、老人会等との連携で、地域に密着した介護等の活動を展開している(19年度一般高齢者を対象にした介護予防教室等の開催196回)
上記の取り組みを行ったことで、市全体の基本健康診断の受診率が、平成7年度を境に(市平均53.8%、県平均53.1%)、県平均を超え、平成19年度は市平均66.8%となった。平成18年度には、保健事業の推進にあたり積極的に創意工夫を図るなど格別の努力が認められる市町村としてこのような状況に鑑み評価され、厚生労働大臣表彰を受けている。

今後は、2つの総合型スポーツクラブをはじめ、市全体の組織の連携体制を整え、地域の実態(自然環境、過疎化、小学校の統廃合等)に対応し、さらに充実した組織作りに取り組む予定である。平成20年度には、市民の体力・健康活動の充実、活性化に向けた連絡調整会議を行っている。これらの諸事業によって、氷見市は、文部科学大臣賞受賞にふさわしい組織と考えられる。

大阪府食生活改善連絡協議会(人口8,832,161人 世帯数3,748,546世帯)
担当課:健康福祉部保健医療室健康づくり課 TEL:06-6941-0351

大阪府食生活改善連絡協議会の組織構成として、北ブロック、東ブロック、中ブロック、南ブロック、堺、東大阪、と大阪府を大きく6つのブロックに分け協議会が形成され、その傘下に29市区町村の協議会が設置されている。

昭和58年に「私たちの健康は私たちの手で」と健康・体力つくり宣言をし、健康な生活習慣の推進から福祉の分野まできめ細かい地域活動を進めている。

平成6年には、健康づくりをする仲間の輪を表現し、地域の人々に知ってもらうことを目的に、食生活改善推進員の愛称を「ヘルスメイト」と定め、若手リーダー・運動実技研修会を年間40時間実施し、全国からヘルスメイトのリーダーを集め運動学習を実施している。また、ヘルスメイトが全国各地域で講習会を実施しこの講習会を受講した人々をヘルスサポーターと定めている。

平成16年に体力つくり国民会議議長賞を受賞してからは、「健康づくり」のための実践と普及にと日々の活動を行っている。その中でも、「毎日歩こう!いまより1000歩・骨にカルシウム」「ヘルスサポーターの養成と会の発足」「健康文化まちづくり」「ヘルスメイトのレベルアップ」「食事バランスガイドの普及啓発」など、栄養・食生活改善を始め、運動・身体活動、禁煙などをテーマに年代に対応した体操や運動等で生活習慣病予防を広く推進するため、地域に根ざした活動を中心とし、豊富な経験とアイデアで活かしている。

平成19年度の保健・栄養部門の活動の一つとして、昭和58年度から続いている「親子クッキング」が上げられる。この活動は、市区町村行政主催として実施し、学童期の朝食欠食率の増加、朝食の大切さをテーマとして小学校や中学校に社会人講師を招き「伝承料理」を子ども達に伝えている。このような活動の中で朝食を摂らない子どもには「からだにおはよう!おむすびと牛乳を摂りましょう」と呼びかけ、子ども達の食生活改善に努めている。
身体活動運動部門として、体力づくり健康教室・健康づくりいきいき歩こう会等のウォーキング教室を平成19年度は、73回開催し(参加者1,777人)、子育て支援教室として「野菜バリバリ元気っ子体操」を平成19年度は、14回開催し(参加者6,774人)豊富な経験とアイデアを活かした事業を展開している。

以上のことから確実な足取りで、大きな成果が期待できる団体であり、文部科学大臣賞受賞に相応しいと考えられる。

指導者

ディスコン 3人、健康運動指導士 14人、理学療法士 1人、太極拳師範 2人、歌ボランティア 15人、栄養士 25人、調理師 4人、看護師 1人、保健師 12人、介護福祉士 4人、医師 2人

職域組織の部

森永健康保険組合(被保険者数 10,527人)
TEL:03-3454-2326

当該組織は、大正15年12月22日に設立され、平成20年1月現在、森永製菓株式会社、森永乳業株式会社をはじめ45事業所を擁し、被保険者数は10,527人(男性7,512人、女性3,015人)を数える単一健康保険組合である。
設立から80年以上、加入者の健康増進と疾病予防に貢献してきた。平成14年には従来の保健事業に加え、「健康日本21」運動にあわせて、疾病一次予防、生活習慣の改善に力点をおいた「健康モリナガ21」運動を立ち上げ、その中心的な活動として、「生活習慣改善キャンペーン・ハビット」を実施し、事業主・労働組合が一体となり、健康管理事業を展開している。

組合事業運営の実績及び特色については、日帰り人間ドックの補助を初めとし、家族郵送健診の実施や実施後のフォローアップ、無料歯科検診等、様々な疾病予防事業を展開している。また、独自の健康づくり事業「健康モリナガ21」において、健康づくり教室等を行った事業所への補助に加え、24時間体制の電話健康相談サービス「ハローエンゼル電話相談」や、専門家によるメンタルヘルスのカウンセリング事業の実施、禁煙パッチの費用補助など幅広い保健事業を展開している。

ホームページや機関紙「けんぽモリナガ」に加え、平成19年度からは全被保険者にメールでの情報提供を行うなど、リアルタイムのきめ細やかな情報提供を実践している。その他、老人保健対象者向け冊子「お元気ですか」(年2回発行)の配布や、希望者への育児専門誌「赤ちゃんとママ」の配布など、年齢等に特化した情報の提供に努めている。

平成14年より、毎年10月、11月の2ヶ月、参加者らが最低2つの健康づくり目標を立て、目標達成に取り組む「生活習慣改善キャンペーン・ハビット」を実施している。また、自己基準70%以上を達成した者に達成賞を贈呈し達成意識を高めるなど、加入者の「自分の健康を自分でつくる」ための支援に力を入れている。近年、ポスター等の配布による広報活動の他、事業主・労働組合と協力体制の下、事業所を訪問し広報活動を行った結果、被保険者の参加率が50%を突破した。

当該組織としては、各自が自発的に生活習慣改善に取組むための「きっかけづくり」として「ハビット」は有効であると確信しており、平成20年より、施行された「特定健診・特定保健指導制度」への取組みと一体となって、「ハビット」の継続と参加率の向上を行い、現在定着しつつある「ハビット」を活かしながら、保健事業全体の更なる事業展開を目指していくものであり、これらの姿勢は高く評価され文部科学大臣賞に相応しいものと考える。

日産自動車株式会社栃木工場(従業員数5,493人)
担当課:人事課安全健康グループ TEL:0285-56-1216

当該組織は、昭和43年に設立され、日産の国内工場では最大の工場敷地面積を誇る。昭和63年10月2日に労働安全衛生法が改正され「事業主として事業員の健康保持増進が義務づけ」されたことにより法の主旨に沿った健康つくりを積極的に推進している。

疾病予防と健康の保持増進という観点で、展開されるTHP(注1)施策の中で「健康測定」(医学的検査、生活状況調査、食生活状況調査、ストレス状況調査、運動機能検査等)及びこれらに基づく「健康指導」(保健指導、栄養指導、メンタルヘルスケア、運動指導)については健康管理業務の一環として実施している。このなかでも「運動機能検査」及び「運動指導」等の専門的業務をサービス機関(栃木健康倶楽部)に委託し推進している。
2ヶ月毎に発行される社内報に健康ニュースを配布し、3ヶ月毎に発行される診療所だよりでは、従業員への健康活動の啓発を呼びかけている。

健康・体力つくりに関する指導者の養成・配置等のリーダー・サービスについては、中央労働災害防止協会による「心とからだの健康つくり」指導者養成専門研修への参加や、県産業保健センター主催の研修会等に参加し、スタッフのレベルアップへ繋げている。
職場内においては、職業性疾病予防として、始業前にラジオ体操を実施している。平成20年度下期からはメタボ予防としてメタボ体操、腰痛体操も実施する予定である。これらの実施に伴い、誕生月に実施する定期健診は受診率が100%となっている。平成20年度4月からは、特定健診・特定指導も開始し、生活習慣予防・疾病予防に役立てている。

健康・体力つくりのための施設には、体育館・プール・トレーニングジム・テニスコート・グランドがあり、地域住民に対して開放するサービスも行っている。
年2回開催されるウォーキング大会では、毎回多くの社員が参加する。昨年の参加率は91.4%に及ぶ。また、月に一度工場内禁煙デーを設け禁煙活動にも力を注いでいる。

このような取組みは高く評価され、文部科学大臣賞受賞に相応しいと考えられる。

  • (注1) THP:トータル・ヘルス・プロモーションの略で「すべての働く人を対象とした心と体の健康つくり運動」のこと