公益財団法人 健康・体力づくり事業財団

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全国健康・体力つくり推進フォーラム2008

パネルディスカッション(1)

[司会]
宮嶋 泰子(ジャーナリスト)

[パネリスト]
泉 嗣彦(ウォーキング医科学研究所所長)
斎藤 敏一(スポーツ健康産業団体連合会会長、(株)ルネサンス代表取締役会長)
大澤 征子((社)日本 3B体操協会理事長)
松谷 満子((財)日本食生活協会会長

パネルディスカッション(1)

生活習慣病 生活習慣病対策のためのウォーキングについて

泉 嗣彦
(ウォーキング医科学研究所所長)

泉 嗣彦 (ウォーキング医科学研究所所長)

メタボと糖尿病の関係 (2種類の糖尿病) 皆さん、こんにちは。ウォーキング医科学研究所の泉と申します。本日は、メタボリックシンドローム俗称メタボで有名になっております生活習慣病の対策として、ウォーキングがどういう意味があるかということについてお話しさせていただきます。

まず、我々が元気なシニアライフを送るためには寝たきりにならないことが大事です。寝たきりの原因は、脳卒中が一番多くて約3割、それから高齢による衰弱、認知症、骨折、転倒、この4つで約7割占めております。
身体は老化していきます。これはもう、しようがありません。大体50代、60代からメタボになり脳卒中の危険性が出てきます。自分は元気だからこれをクリアしたと思ってますと、今度は骨粗しょう症が70代から問題になります。メタボにもならない、寝たきりにもならない、大丈夫だと思っていたら今度は認知症です。我々が、寝たきりにならないためには大変ですよ。この三つのことをクリアしないといけません。
今日は主にこのメタボについてお話しさせていただきます。メタボというのは不健康な生活習慣からくるというのは皆さんご存知ですが、具体的には何でしょうか。
若いときには過食です。高齢者になると食事よりも運動不足が問題です。体重は減ってくるのにおなかだけ太る、これがメタボです。そのとき体の内部では血糖・脂質・血圧が上がって動脈硬化が進みます。
ここで一番大事なのは高血糖で、進むと糖尿病になります。運動不足や食べ過ぎ、ストレスなどでインスリンという膵臓から分泌されるホルモンの働きが低下して、脳卒中、心筋梗塞を起こしやすくなります。どちらもいやですね。しかし、いずれのタイプも歩けばよくなります。歩くとインスリンの働きがよくなります。ですから日常生活で歩きましょうと言ってるわけです。


歩数は、歩く人と歩かない人の2極化している。


厚生労働省は、1に運動2に食事、しっかり禁煙、最後に薬というふうにスローガンをかかげています。食生活には国民の約7割の方が気をつけておられます。すばらしいですね。ところが運動やスポーツをする人は36%です。残念です。せめて食生活と同じくらい運動にも気をつけていただけたら。
さて、歩くといいましても問題は歩数です。平成16年の男性平均は7532歩です。1万歩以上の人は、40代50代60代、約25%います。ですから1万歩歩いてる元気な人は60歳でも、いっぱいいるんですよ。今度は逆に4000歩いかぬ人。40歳からだんだんと増えて70歳以上では42%となっています。
ですから今、問題はこれらの歩かない人なんです。ウォーカーの方、それ以上歩かなくて結構です。4000歩いかぬ人、その人が1000歩増やせば病気はよくなります。皆さん、今日いらしてる方は元気な方なんで、ほんとはいらっしゃってない方に言いたいんですけれど、おうちに帰ったらお伝えください、歩くのはいいらしいよと。
有効症例をちょっとご覧に入れますと、この体重が重くて血圧が高くて肝臓が悪くて脂質過多のこれらの人たちが1万歩くらい歩くと、もうよくなるんですよ。4ヶ月後、みんなよくなりました。1箇所だけ上がってるのがあります。これがHDL、善玉コレステロール。これは歩くと増えるんです。
また、内臓脂肪ですが、59歳の男性で半年間くらい日常生活で歩きました。そうしますと166だったのが91まで減りました。94センチあったウエストが88センチ。おなかが88センチあっても ~ 腹囲85センチという基準は問題です ~ 内臓脂肪が減ればいいんです。
おなかが大きいからいけないんじゃないんですよ。内臓脂肪のない、おなかの大きいのは骨格がでかいんです。ですからそういう人は大丈夫です。

泉 嗣彦 (ウォーキング医科学研究所所長) また糖尿病予防に関しては、毎日通勤が10分以内の人と21分以上の人では20分以上歩いている人のほうが3割なりにくい。運動習慣のあるなしでも糖尿病にかかる確率は5割くらい違います。
次に、高血圧。これも同様に21分以上歩いている人は10分以内の人より3割はよくなります。
メタボの中で、高血圧と高血糖が一番問題です。複合的に問題が増えてきます。増えてもある程度までは大丈夫です。歩いたり運動すれば改善できます。
ただし、心電図で異常が出た、尿の淡白が出た、これは動脈硬化の合併症で、ここまできたらちょっと難しいです。ですからここになるまでにやってほしいんです。
じゃあスタートからここまで何年かかるでしょう ~ 実は20年かかるんです。ですから、時間はいっぱいあります。いつから始めても大丈夫です。

では歩けばいいと、よくなると。そこで、どういう歩き方がいいんですか? とよく質問を受けます。生活習慣病の予防のためには1万歩必要ですとよく言われていますね。それは、1万歩歩けたらかなり大丈夫です。しかし殆どの人は無理でしょう。60歳代で1万歩歩く人は25%、一方で4000歩以下の人も25%です。ですから、まずできることから始めることです。1000歩から、日常生活の中で歩くことを1ヶ月やっていただくと、体が軽くなります。体調もよくなります。そしてお医者さんに行ったら、検査値もよくなります。ここがスタートラインです。
最初から無理なことをしない。私は、ウォーキングのスタイルを3つに考えています。

ひとつは、ライフスタイルウォーキング。一番多いのは通勤通学。それから主婦の方は買い物。もうひとつは、ジョイフルウォーキング。これは健康のためではなく、楽しみのために歩く。歩けば楽しいんです。歩けば快適になります。野山緑に囲まれて休日を歩く。そして、3つ目はエクササイズウォーキング。運動、スポーツとしてのウォーキングです。
最初のライフスタイルウォーキングは、歩くことだけではなく日常生活での身体活動全般です。寝たきりにならなければ、おトイレにもひとりで行ける、喉が渇いたらひとりで水が飲める、自分で動けるということは大変なことなんですよ。それからもうひとつ、五感。食事も、いっぱい食べてる人は味わってないんですよ。ビールも最初の一杯はおいしいですけど、5、6杯目ともなるとただ流し込んでるだけなんですね。五感を大切にして、自然の中を歩けば楽しい、楽しみながら仕事をする、そうすると日常生活が立派な生活活動となるのです。
運動としてのウォーキングも大事です。しかしやりすぎはよくありません。日常生活のなかで自分がどれくらい歩いてるか把握し、まず1000歩ずつ増やしましょう。それから体力がついたら今度はエクササイズやスポーツをやってください。自分の体調に合わせてやること、ウォーキングだけではなくストレッチ・筋トレ・バランス、これらを総合的にするのが望ましいですが、一番大事なことは心から楽しくなくちゃいけないということ。やりすぎはだめですよ、習慣化が大事ですよということです。

最後に、ウォーキングの習慣化のヒントをいくつか出します。時間がない、暇がない ? でも、たった5分でいいんです。ライフスタイルの中で見直しをしてください。どこでも結構です。
それから、楽しいことと結び付けましょう。健康のためと思わず、楽しいことをやっていたら、なんだ、歩数が増えていたと。自然を感じるところで、歩きましょう。住み慣れた町を歩きましょう。
最後に、健やかで楽しく活動的にすごすには、まずライフスタイルウォーキングで足腰を鍛えて、それから内臓も鍛えて、メタボにならないようにしましょう。何事にも興味と関心を持って、いつも仲間と和気あいあいと楽しくすごす、そういう生活が出来たらいいですね。

健康産業 スポーツへの健康産業の役割について

斎藤 敏一
(スポーツ健康産業団体連合会会長、(株)ルネサンス代表取締役会長)

斎藤 敏一(スポーツ健康産業団体連合会会長、(株)ルネサンス代表取締役会長)

今日は、社団法人スポーツ健康産業団体連合会の会長として、産業界が健康づくりにどう関わっていくか、また経営しておりますスポーツクラブルネサンスについて、少しお話させていただこうと思っております。
先ほど表彰のときから後ろにいて、入ってくる皆様を見ていたのですが、もうほんとに健康そうな方ばかりで、健康のためなら死んでもいいというような人も中にはおられたようで、とてもこの方たちの前でお話しする必要はないのではないかと。
ですから今日は、日本の社会で今、健康づくりを文部科学省や厚生労働省が一生懸命やっているのに、産業界がどういうお手伝いをしつつあるのかというようなところをお聞きいただいて、おうちに帰られたら、是非お父さんのお尻を叩いて、会社でもこういうことをやってもらえるよう、お伝えいただきたいと思います。

まず、さきほど申し上げた、私が会長をしておりますスポーツ健康産業団体連合会についてご紹介いたします。実はこの団体は、去年まではスポーツ産業団体連合会といっていたのですが、私が会長になるにあたり、やはりスポーツだけではなくて健康というものも大きなテーマになるだろうということで、ここに健康という字も入れていただきまして、スポーツ健康産業団体連合会となりました。
この名前が示すようにいろんな事業をしている団体の連合体です。私どものようにフィットネスクラブを経営している団体もありますし、テニスクラブを経営している団体、ゴルフの打ちっ放しの練習場を経営している団体、ゴルフ場を経営している団体、それからボーリング場だとか、もちろんスポーツショップの小売、スポーツ用品の製造業であるとか、スポーツ関連のイベントを企画している会社とか、そういう団体が集まって、そこで全体として、健康とスポーツについてどういう提言が今後できるのだろうかということで、もう十数年の歴史があるんですが、平成20年の7月8日に改めて宣言を出しましたので、読ませていただきます。

「私たちスポーツ健康産業団体連合会会員は事業を通じてスポーツ健康産業の振興を図り、豊かな国民生活の実現と我が国経済の発展に寄与するため、次の目標を掲げここに宣言します。

  1. スポーツ健康産業の振興を通じてスポーツ人口の拡大を図ります。
  2. 国民とスポーツ健康産業界のリレーションシップを築けるよう橋渡しを行います。
  3. スポーツ健康産業の共通課題に取り組み、スポーツ健康産業の地位の向上と発展を図ります。」

こう改めて宣言いたしましたのは、産業界の問題点について話し合ってはきたが、国民全体に資する活動を本気になってしてきただろうか、という問題意識が出てきたわけです。
今後シンポジウム等を開催したり、あるいは地域スポーツ振興賞のようなものをつくりながら、国民の健康づくりに貢献していきたいと思っております。

斎藤 敏一(スポーツ健康産業団体連合会会長、(株)ルネサンス代表取締役会長) 次に、私どもの会社のこともちょっと話させていただきますと、105ヶ所で経営しておりまして会員数は33万人、法人利用者(会社勤務の方)は、250万人おられます。このスポーツクラブ、20年くらい前までは若い男女、特に女性の方々が多かったのですが、この3、4年はおじいちゃん、おばあちゃんが多いです。と言いましても、おじいちゃん、おばあちゃんには見えないです。プールなんか見ますと、カラフルな水着を着て、シンクロナイズドとは言いませんがほんとに活発に踊ってらっしゃるんですね。ジムなんかでも皆さんお元気で、おじいちゃん、おばあちゃんには見えないんですが、年齢を聞くと60歳超えてるんです。特に女性の方は元気です。
このように、見たところ若く見えるシニアの方が最近増えてきたと。これはですね、われわれルネサンスだけではなくて、全国的な傾向です。非常にありがたいことだと思ってるんですが、一方で若いお嬢様方が少し減ってきたと。特に都会のクラブから減っております。いろいろ分析しているのですが、ヨガとか、ピラティスとか、あるいは3B体操さんもあるかもしれませんが、そういうところに行かれるということもあろうかと思います。あるいはウィーフィットとかビリーズブートキャンプ ~ あれ私もやりましたけど、1回で終わりました、続きませんで ~ まあそういうものに行かれる方もいるでしょう。
実は、ターミナルのクラブで今、若いお嬢さんが減ってるんです。これなぜかと聞いてみますと、あの上司とは一緒にやりたくないとか、やっぱり自宅に帰って化粧を落として、リラックスしていくところで、会社の人と会いたくないとか、そういう 要素もあるらしいですね。会社として産業として、若干こういう問題を抱えているのですが、我々自身あまり努力してこなかった可能性もあるなぁと。
私自身、健康づくりでジムにも通いますが、回転しているところの上でハツカネズミのように走るというと、なんとなくネズミの雰囲気になっちゃいますよね。ただ目標を立ててやっておられる方や、遠くの林や森まで行けない人のためにはいいかもしれませんが、やっぱり楽しくスポーツしていて、その間に自然と健康になる方法を我々が見つけないと、民間の役割を果たしたと言えないんじゃないかなあと反省しているところです。そのようなことが出来たら、これは皆さんこぞっていらっしゃると、若いお嬢さん方もまた戻ってこられるのかなあというふうに思っております。

3、4年前から医療制度改革をしないと医療費増加で健康保険組合が破綻してしまうということで、まず病気を予防しようと。そのためには運動と食事に気をつけないといけないんだということで、運動を取り上げてもらうために何回かお役所の方々とお話させていただきました。予防のために、健康保険組合も事業費からお金を出しています。これは皆さんが保険費で払ったものです。あるいは国からの補助金とか、企業も勿論半分負担しております。そこのお金を予防に使ってるわけです。
先ほど私が申しましたように、楽しく運動できる、民間の立場から、義務ではなくて、自発的に来れるような施設であれば、そしてこの運動がほんとに楽しいものだったら、来られる方は、ご自分のお金を使うんですね。そうなると、これは産業振興にもつながるんです。そんな形でご自分のお金を使って、ほんとに運動が楽しいということになれば ~ 大体楽しいことは不健康なことと決まっていて、酒を飲みに行くのも夜更かしするのもそうなのですが ~ しかもそれで健康になるんだったら、これは一番いいことじゃないでしょうか。

そこを是非我々の知恵を絞って、民間活用と言いますけど、我々の活力を使って、目的を達成していこうというような意味で、どうご協力できるかというようなことで、実は経団連でもヘルスケア産業部会というものが、2年前に初めて出来ました。とは言うものの、実際活動する会社は中規模な会社が多いですから、なかなか活躍したケースはなかったんです。
そこに我々のような会社も入って、健康づくりにどういうお手伝いができるか、例えば、住むだけで健康づくりに何か役に立たないかなあということで、例えば、おトイレを作っているメーカーなんかは、朝、用を足すだけで、健康のバロメーターになるとか、それから万歩計も最近は、或るおもちゃ屋さんが、母を訪ねて三千里のストーリーが入っている万歩計を作ったり、いろいろ楽しみながら運動できるというようなことを、一生懸命工夫してやっています。
また、企業がその従業員の健康づくりをいかにうまく誘導できるかというようなことを考えています。女性の方々は常に自分の世界を持っていて楽しんでおられます ~ 私の家内もそうです。ただ男性は、往々にしてあのヒラメと言われる、目が上についているケースがあるんですね。そうすると上司に気を使うというところの能力は非常に発達していくんです。実は管理職に、毎週1回レポートを出してお互いに自分の運動の記録を書くというようなルール作りをしたんです。すると最初は、嘘を書いている人もいるんじゃないかと思うんですね、でも3回くらい嘘をつくとですね、だんだん後ろめたくなるようで、そうすると本当に運動しだすんですね。それで1年くらいたって測定しますとデータがよくなっていると。今のは私どもが実験したささやかな例ですが、これからいろんなケースが開発されていくんじゃないかと思います。

産業界が取り組む健康づくりの課題として、我々としましては、楽しく運動しやすい施設作りについて、いろいろ工夫し、人材を育成しようと考えております。今までのようにただニコニコとして励ますだけではなく的確なご指導ができるような人材、難しい顔で指導するだけでなく時間を楽しく過ごしてもらえるような人材、両方の能力を備えた人材を育成していきたいと。それから運動プログラムについても、1時間なり2時間なりわくわくして楽しくすごせるようなプログラムを開発したい。また、とにかくなんでも運動すりゃいいんだということではなくて、エビデンスに裏打ちされた正しい健康づくりをしようと。そして何回もくり返しますけれど、それが楽しいものであれば続くということです。継続するために励ます人、どう励ましていくかというのを我々の役割として考えていきたいと思っております。

体力向上 体力向上のための実践的トレーニング方法について

大澤 征子
((社)日本3B体操協会理事長)

大澤 征子 ((社)日本3B体操協会理事長)

みなさん、こんにちは。日本3B体操協会の大澤征子と申します。
私は3B体操が大好きな人間です。でも、3B体操だけをしているのかといいますと、そうでもなく、年間30日以上スキーいたしますし、ウォーキングにもとても関心があります。自然の中でウォーキングしたあと深呼吸したり大きな声で歌ったりすることが大好きです。また、フィットネスクラブは20年来の会員ですが、体力向上だけが目的ではなくリラックスするために行きます。ノーメイクで普段着で帽子をかぶって素性がわからないようにして行っております。

さて、体力向上のための実践的トレーニング方法というタイトルで、今日は日頃活動しております3B体操についてお話しさせていただきます。
3B体操は、ボール、ベル、ベルターという用具を使いますことから、それぞれの頭文字Bをとりまして3B体操と名づけられました。ベルはメガネ状の浮き輪のようなもの、ベルターはベルト状のものです。
昭和46年、福岡の今は亡き大迫テル子によって誕生いたしました。健康で心安らかに、健康で美しく、健康で美しく老いるの3つをスローガンにして活動し、今年で38年を迎えております。
レクリエーション的要素をたくさん取り入れ用具を使い集団で行いますので、運動の苦手な人、体力のない人、病気や障害のために運動がやりにくい人にとっても、取り組みやすい体操です。ベビーとお母さんの体操から、親子体操、ジュニア体操、成人女性、男性高齢者、障害を持っている人など、人生の全てのステージにおいて実践していただいております。
昨年は、関東で約8万人、関西で5万5千人、東北で4万1千人、北海道で3千弱と、総計34万2009人の方に実践していただきました。参加者の内容は、高齢者と成人女性が53パーセント、親子体操で30パーセント、ジュニア体操が8パーセント、障害をお持ちの方は4パーセントとなっております。


平成19年 教室・講習会への参加人数 (総計 342,009人)


さて、皆さん、運動を始められるきっかけは何でしょうか。体力の維持向上、ダイエットと体型の改善 ~ 余談ですが、わたしは3B体操で13キロ減量いたしました ~、ケガや病気の改善を目指すリハビリ、メタボ対策、寝たきりにならないため等々、十人十色ですね。
先ほどプロフィールでご紹介いただきましたが、わたしは42歳のときに椎間板ヘルニアの手術をいたしまして、元気で3B体操をしていたのは2年半くらいでした。自立した生活を送るため、寝たきりにならないため、自分のことは自分でしたい、できるだけ、ぴんぴんころりといきたいと思われる中高年の方は多いと思います。あんまり一生懸命になりすぎないで、気楽に取り組めるような環境が必要なんじゃないかなと思います。いつでも、どこでも、誰でもできる、そして仲間ができる、楽しく出来る、安全にできる、継続できる、こういうことが大切かと思います。ストレッチ、有酸素運動、筋力トレーニングをバランスよく、ややきついと思うくらいの強度がいいんじゃないかと思っております。心拍数を少し上げ汗が少しにじむ程度の状態で行っていただいたほうがいいように思います。自分の体調や体力に合わせ、隣の人との比較や若い人のマネは控える。激しい運動や過負荷こそ、怪我をしやすいので気をつけていただきたいと思います。
継続することが大切です。目標を持っていただいたり、家族から応援していただいたり、ああこれぐらい体力が向上したなあと自覚するのも励みになります。それ以外に指導者の力強いアドバイスも大切かと思います。指導者は、公平に声掛けをすること、皆さんが楽しんでくださるようなプログラムを考えること、安全面に心配りをすることが大切です。

大澤 征子 ((社)日本3B体操協会理事長) さて、歳を取りますとちょっとしたことで転倒し、それがもとで行動範囲が限られてきて生活の質が低下していきます。3B体操のシニアプログラムでそのような場合の生活の質を改善できるのかアンケート調査を行いました。その結果は、精神面への影響が特に大きいでした。
血圧は、下がったという有効数値が得られました。下半身の運動能力・筋力(椅子から立ち上がり歩く動作)は9割近くの方に改善が見られました。これには、3B体操だけでなく、自宅でもスクワットなどを課題として行っていただいたことも起因しております。

握力については、3B体操をするグループとしないグループの比較をしたところ、明確な差が出ました。開眼片足立ちについても、改善が見られました。
このように、中高年の方に運動の習慣をもっていただくということは、心と体に大きな影響を与えるということがわかりました。生涯健康寿命を延ばして、そして生涯元気でいようと思いましたら、自分の気に入った体操を継続していただくことが、どんなに大切かということが分かりました。
皆さん、気に入った体操を見つけて、ひとつじゃなくいろんな体操をして、お互いに健康寿命を延ばし、生涯元気でいきましょう。どうもありがとうございました。